ヤマハ発動機は9月27日、同社が1993年に世界で初めて販売した電動アシスト自転車「PAS」が、国立科学博物館の「令和4年度 重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)」に登録されたと発表した。
未来技術遺産は、国立科学博物館が2008年から実施している「重要科学技術史資料」の登録制度。科学技術の発達上重要な成果を示し、次世代に継承していく上で重要な意義を持つ技術、国民の生活や経済に顕著な影響を与えた技術など、全国の全科学技術を対象に歴史的な貢献がなされた技術を評価し、その保存と活用を図ることを目的として登録を行っている。
「PAS」は、世界で初めてペダルを漕ぐ力をモーターで補助する運転免許証の要らない自転車として認可され、商品化された電動アシスト自転車。1989年の先行開発試作車から始まり、1993年11月に、神奈川・静岡・兵庫の3県で「ヤマハパス(PAS)」として限定販売され、その後、1994年4月に全国での販売を開始。
今回、その発売を機に「自転車市場に新しいカテゴリの市場が誕生した点が画期的であり、重要である」との評価を受けて、未来技術遺産として登録された。
※タイトル写真:登録証授与式の様子(場所:上野・国立科学博物館)。
■(国立科学博物館)2022(令和 4)年度 国立科学博物館「重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)」18件の登録について(2022年9月6日付プレスリリース/PDF):https://www.kahaku.go.jp/procedure/press/pdf/942977.pdf
■(産業技術史資料情報センター)重要科学技術史資料「世界で初めて商品化された電動アシスト自転車(PAS)」(PDF):https://sts.kahaku.go.jp/material/2022pdf/no334.pdf