ヤマハ発動機の二輪車「MT-09」「XMAX300」が国際的なデザイン賞〝Red Dot Award:プロダクトデザイン2024〟を受賞した。なお同社製品の受賞は2012年から13年連続となる。
このRed Dot Awardは、独・ノルトライン=ヴェストファーレン州エッセン所在の登録協会( eingetragener Verein / 日本の社団法人に相当 )として1954年に設立された「Haus der Industrieform e.V.」にまで遡れる。事前選任された多数の識者が厳正な審査を経て、優れた製品を選出する建て付けは設立当時から一貫している。
1961年当時の「Haus Industrieform」に於ける審査風景( 写真の出所:Marga Kingler/Photo Archive Ruhr Museum )
なお現在は、Red Dot GmbH & Co. KG( Verein Industrieform e.V. )が主催する「 Red Dot Award 」となり、製品デザイン、工業デザイン、ブランド・コミュニケーションデザイン、デザイン・コンセプトなどを対象とした国際的なデザイン・コンペティションとなり、受賞対象者には「Red Dot品質ラベル」が授与される。
2024年度の審査セッションは先の3月に開始。4月初旬に受賞結果が通知され、来たる6月に栄えある授賞式が当地で執り行われる予定だ。なお今回、ヤマハ発動機が獲得したプロダクトデザイン賞の対象は以下の通りだ。
<受賞各モデルの特徴>
「MT-09」は、2013年に発売が開始されたロードスポーツモデル。
今回受賞した2024年モデル(第4世代)は、これまで以上に自在なライディングが楽しめるモデルを目指し、フロントマスクからフューエルタンクそしてテールまで一塊となった凝縮感あるフォルムに、直感的な操作を支えるハンドルスイッチ、吸気音を伝えるアコースティック・アンプリファイア・グリルなど、細部まで人の感覚に寄り添う技術とデザインが施されている云う。
一方の「XMAX」は、2006年の導入以来、欧州のシティコミューターとしてその地位を確立、現在はグローバルモデルとして展開されているスポーツスクーター。
今回受賞した2023年モデルでは、人と機械の関係性に着目しつつ、同モデルの象徴でもある躍動感と利便性・快適性を向上。スポーツバイク同等のフロントフォークやエンジンユニットのパワーデリバリーという機能に則した要素を、タイトなシルエットの中に視覚化することで魅力的な高揚感を表現。
また、利便性に於いては、シート下のスペース効率が徹底的に見直され、足つき性やフィット感が高めたシート形状としつつも、フルフェイスヘルメット2個分の収納容量が確保されていると云う。