ヤマハ発動機は6月12日、、東京ビッグサイトで26日(水)~28日(金)に開催される「自治体・公共Week2024 」内の「第4回スマートシティ推進EXPO 」へ出展すると発表した。
今回同社は、地域の交通課題解決に寄与する電動小型低速モビリティと、森林の価値向上をサポートする森林デジタル化サービスの認知拡大、導入促進に向けたアプローチを目的に出展。協業を行う日本自動車連盟 (以下、JAF)と共同で電動小型低速モビリティを展示する。
地方自治体への包括的支援を通じ持続的社会に貢献
ヤマハ発動機では、電動小型低速モビリティ「グリーンスローモビリティ (以下、GSM)」事業を2014年に開始し、地域のラストワンマイル交通や観光振興などを担ってきた。
そして2022年には、〝GSMの提供とサービスを通じて地域社会にマッチした移動を実現することで、人々の豊かな生活に貢献する〟ことを目的に、JAFと協業契約を締結。自社のGSM開発・販売ノウハウと、JAFのサービス網および交通安全の知見・経験を活かして、移動困難地域等でのGSMの導入やアフターサービスを行い、持続可能な健康で豊かな街づくりの実現に向けた取り組みを進めてきた。
また、高度なレーザー計測・分析技術を用い、森林の現況を3次元デジタルデータで再現するサービス「RINTO (リント)」を提供。RINTOでは、高密度・高精度な点群データを計測・解析し、立木一本一本の樹高や直径、地形データなどを可視化。林業のスマート化や業務精度・効率の向上に貢献している。
自治体・公共Week2024について
自治体・公共機関向けの〝住みやすい街づくり〟〝活性化〟〝業務効率化〟につながる製品・サービスが一堂に会する展示会として、製品・サービスの比較検討や最新トレンドの情報収集を目的に、全国から自治体や官庁、公共機関の関係者が来場。
ヤマハ発動機の展示ブースでは、自社およびJAFのGSM導入支援の取り組みや、森林デジタル化サービス「RINTO」の概要や活用事例を紹介。実際のGSM車両に乗り、導入地域での走行を追体験できるVRコーナ-のほか、「RINTO」で用いる自社製の産業用無人ヘリコプターや、実際に計測した森林の3Dデータも展示される。
また、28日(金)12時から東京ビッグサイト西2ホールで、GSMについて研究する東京大学公共政策大学院の三重野真代・特任准教授と、ヤマハ発動機の担当者によるトークセッション(参加無料)も開催。GSMが地域課題の解決に果たす役割や可能性について紹介する。
[主な出品内容]
■グリーンスローモビリティ(電動カート公道仕様)
ヤマハ発動機の50年の歴史を誇るゴルフカーの技術を活用した、4~7人乗りの低速EV。コンパクトな車体に、低床設計で高齢者も乗降がしやすく、車内外の人々がコミュニケーションを取りやすい窓がないキャビンを採用し、道幅が狭く公共交通を整備しづらかった地域の足になることが期待されているなど、累計100件以上(実証実験含む)の導入実績があると云う。
グリーンスローモビリティ「AR-07」。
■森林デジタル化サービス「RINTO」
ヤマハ発動機製の産業用無人ヘリコプターを用いた「森林のデジタルデータ化」サービス。森林の樹頂点から30~50mの上空から1秒間に75万回のレーザーを照射し、獲得した高密度・高精度な点群データを3D化。これにより、対象エリア内の立木の位置、樹高、胸高直径をはじめ、幹や地表の情報など、実測値との誤差がごくわずかな精度の高いデータの活用が可能。
「RINTO」の森林3Dデータ。