ヤマハ発動機は6月22日、ロードスポーツ「MT-09 ABS」をフルモデルチェンジし、8月26日に発売すると発表した。
また、「MT-09 ABS」をベースに、オーリンズ製リアサスペンションやダブルステッチ入りシート、塗り分け塗装のタンクなど、性能と品質感を向上させた上級仕様の「MT-09 SP ABS」を7月28日に発売する。
「MT-09 ABS」は、従来からの“Torque & Agile”のキャラクターを継承・進化させ、ライダーに“Feeling”をもたらす“The Rodeo Master”をコンセプトに開発されている。同社によると、エンジン・車体ともに刷新することで大幅に進化させながら、随所に軽量化技術を織り込み、従来モデル比で約4kg軽量に仕上げている。
■2021年モデルの新たな特徴
1)トルクフルな新888cm3CP3エンジン
慣性トルクが少なく、燃焼室のみで生み出される燃焼トルクだけを効率良く引き出す設計思想“クロスプレーン・コンセプト”※に基づき開発した排気量アップの888cm3CP3(クロスプレーン・コンセプトの3気筒)エンジンは、ボア・ストローク:78.0mm×62.0mm、11.5:1の圧縮比から優れたトルク・出力特性を発揮。またピストン、コンロッド、クランクシャフト、カムシャフト、クランクケースなど主要パーツの多くを新設計し、軽量に仕上げている。
2)最低肉厚1.7mmの軽量CFアルミダイキャスト製新フレーム
最新のCFアルミダイキャスト技術により、最低肉厚1.7mmを実現した軽量アルミ製フレームを採用(従来は最低肉厚3.5mm)。エンジン搭載角を47.5度から52.3度へと立て気味にしてコンパクト化し、ディメンションを最適化している。
3)独自のSPINFORGED WHEEL(スピンフォージドホイール)技術による軽量アルミホイール
ヤマハ独自の“SPINFORGED WHEEL”技術による軽量ホイールを初めて採用。従来モデルより前後で約700g軽くなり、さらにリアの慣性モーメントを11%低減させている。
4)トルク感と加速感を表現したサウンドデザイン
“排気音”“吸気音”の質が“乗り味”に寄与する重要な要素であることに着目し、排気・吸気を独自に設計・チューニングし、トルク感・加速感を演出した。
5)新IMUを活用した運転操作を支援する各種制御
新開発の「IMU」(Inertial Measurement Unit)を搭載。2015年モデル以降の「YZF-R1」で実績のある「IMU」の基本性能を維持しつつ、センサー構成を見直すことで50%の小型化、40%の軽量化を実現した。
6)感覚を刺激する新ボディデザイン
エアインテークと、そこに風を導くフロントウィングのスタイリングに空気の“流れ”や音の“波”などサウンドを想起させるテーマを採用。またヘッドランプやサイレンサーなど各パーツをエンジンを中心に凝縮させて力強いトルク感を表現している。
■MT-09 ABS
– カラー
・パステルダークグレー(グレー)
・ディープパープリッシュブルーメタリックC(ブルー)
・マットダークグレーメタリック6(マットダークグレー)
– 発売日
2021年8月26日
– メーカー希望小売価格
1,100,000円(本体価格 1,000,000円/消費税 100,000円)
■MT-09 SP ABS
– カラー
・ブラックメタリックX(ブラック)
– 発売日
2021年7月28日
– メーカー希望小売価格
1,265,000円(本体価格 1,150,000円/消費税 115,000円)