世界最速の原付NSX-51
株式会社コドルニス(所在地:兵庫県丹波市、代表取締役:近兼 拓史)は自社のスーパーミニマムチャレンジレーシングチーム(SMC)が11月8日、大潟村ソーラースポーツラインで世界最速の原付を含む公開テストを行うと発表した。
これは当月の11月22日・23日に、秋田県内のサーキット「大潟村ソーラースポーツライン」に於いて、2019年にFIM/AMA公認レース「ボンネビル・モーターサイクル・スピード・トライアルズ( BMST)」で、FIM/AMA公認の世界最速記録を達成したNSX-51(ホンダ・スーパーカブの50ccエンジン+スーパーチャージャー)の改良マシンNSX-52と、NSX-02(125cc+ターボ)の改良型マシンNSX-03の公開走行テストを行うというもの。
SMCプロジェクトメンバー
世界最小最速のSCエンジン
ちなみに先の2019年、NSX-51とNSX-02の2台を米国ボンネビルへ持ち込んだチームSMCは、日本の精密微細金属加工業とタッグを組むプライベートチームで参戦。6つの世界最速記録を達成する前人未到の快挙を成し遂げた。
そんな世界記録を打ち立てたランドスピード・レーサー(最高速チャレンジ専用マシン)が、日本国内で公開走行テストを行うのは史上初になるという。
今回の公開テストでは、全長5kmの直線コースを大潟村ソーラースポーツライン内に設定。全日本ロードレース選手権のメカニックが整備を行い、燃料もボンネビルとほぼ同スペックのガソリンを使用する本番さながらのデモンストレーションランとなる。非公認ではあるが、光電管、スピードガン等の計測機器も準備され、世界最速記録更新の可能性もあるとしている。
なおコースは全長12.5kmの長大なコースとなり、風雨等の影響でスケジュールが大幅に変わる場合があるため、気象条件等でスピードトライアルが危険と判断された場合、テスト走行を中止する場合も有り得るとしている
今回、このような公開テストを実施することになった背景は、コロナ禍の3年間を使い、更にマシンの開発と改良を進めた上で先の2023年8月、世界最速記録の更新を目指して2台のマシンと共に渡米したものの、当地は84年振りに上陸したハリケーン・ヒラリーの影響でBMST大会自体が中止の憂き目に。
2023SMCスタッフ
既にベンチテストでは幾度も世界記録を更新していることもあり、日本に戻った後、マシンのシェクダウンと実力テストを兼ねて、今回の国内に於ける初公開のテスト走行を実施することになったとしている。
但しボンネビル用のランドスピード・レーサーを走らせるには、安全上最低5kmの直線コースが必要となるため、日本国内で実走行シーンが見られるのは、今回が最初で最後のチャンスかも知れないとチームでは話している。
全長3m超の最高速専用車
NSX-51のスケルトンボディ
NSX-51のドライカーボンボディ
そんな公開テスト走行の概要は以下の通り
場所:大潟村ソーラースポーツライン
〒010-0452 秋田県南秋田郡大潟村方上61-16
期間:2023年11月22日(水) 10:00~2023年11月23日(木) 16:45
公開テスト内容:みゆき橋より北の橋手前折り返し点まで5kmの直線を使用した公開テスト。
コース設定内容:
助走期間1000m、計測期間400mの平均速度(光電管計測)、400m出口地点に最高速度計測のスピードガン設置。
タイムスケジュール:
●11月22日/
10時~コース設営準備、マシンチェック走行準備
11時~エンジンテスト、コース清掃及びチェック
13時~マシンセッティング、可能なら試走
16時45分〜準備終了 撤収作業開始
●11月23日/
10時~マシンチェック、コース清掃及びチェック
13時~エンジンチェック、試走
15時~公開テストラン(計測)
16時45分テスト終了 撤収作業開始
パイロット
近兼 拓史(ちかかねたくし)1962年3月8日生まれ(61歳)
FIM/AMA 50cc+過給器クラス 125cc+過給器クラス 世界チャンピオン
(世界最速記録6冠保持者/現役最年長世界チャンピオン)