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2023年4月8日【イベント】

ボルボ・カー、東京にEV専用ブランドスペースを開設

坂上 賢治

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ボルボ・カー・ジャパンは4月8日、東京・青山の新たなランドマークとしてEV(電気自動車)に特化した全く新しいブランド発信拠点「Volvo Studio Tokyo」をオープンした。

 

 

このVolvo Studio Tokyoは、ストックホルム、ニューヨーク、ミラノ、ワルシャワ、上海に設けて来たVolvo Studioの一つであり、2017年開設の「Volvo Studio Aoyama」を引き継いで規模、内容をスケールアップ。

 

新たにEVに特化したブランドスペースとしてオープンに漕ぎ着けた。なおVolvo StudioとしてEVに特化した拠点は、この「Volvo Studio Tokyo」が世界で初となる。また日本国内に於いてEVに特化したショールームとしても国内最大級の広さとなっている。

 

ちなみにボルボ・カーは、2025年にグローバルでEV販売の割合を50%まで伸ばし(日本国内のEV販売の割合は45%)、2030年までにグローバルで販売する全ての新車をEVにする高い目標を掲げる。

 

 

それを踏まえVolvo Studio Tokyoには、サステナビリティとプレミアムな体験を体感出来る場として随所にボルボの価値観を反映させた。

 

その価値観とは、スカンジナビアンデザインの本質である「シンプル」「ウェルビーイング」に基づくもので、人々と地球環境、そして未来を見据えた真のプレミアムを追求しているという。

 

それゆえにスタジオの電力は100%クライメートニュートラル電力で賄われ、新たに内装を設置するにあたり「Volvo Studio Aoyama」の内装素材を最大限再利用した。

 

 

そうしてサステナビリティを実現しつつ、スタジオの内装は、ボルボ・カーズ創業の地であるスウェーデンの空・大地・森を表現。

 

スカンジナビアンデザインのインテリアを設えたモダンな空間に、最新デジタルテクノロジーを融合させ、スタジオを訪れるボルボファンに対して五感でブランドの世界観を提案するという趣向だ。

 

またもうひとつのVolvo Studio Tokyoの特徴は、自動車のショールーム特有の“敷居の高さ”を払拭するべく車の販売を行わない。

 

 

近年、購入車両の検討はオンラインで完結する顧客も多く、リアル店舗は購入前に実車を見たり、色を確認したり、試乗をするための場としてのニーズを満たす場所としての役割に変化しつつあると同社では考えているという。

 

そのためVolvo Studio Tokyoは、より多くの人達が気軽に入れる場所としての工夫を凝らした。

 

従って地下鉄銀座線の外苑前駅から近い青山通りに面したアクセスの良い立地に加え、Volvo Studio Tokyoに常駐するのは販売員ではなく、“ブランド・アンバサダー”と呼ばれるボルボブランドとEVそして、スウェーデンカルチャーに精通したスタッフとなっている。

 

 

来訪者は気になるEVを見て触れて、ボルボや知りたい情報を手に入れる事が出来る。またネットで事前予約する事で90分の試乗が出来るだけでなく、試乗枠が空いていれば、その場で短時間の試乗も受け付ける。運転に自信がない場合は、専門のドライバーによる助手席試乗も用意されている。

 

ボルボ・カーズでは、「デジタルネイティブ世代と言われる若年層のお客様にとっても垣根を低くし、本スタジオでのデジタル体験を通じて、ボルボが培ってきた〝セーフティ〟と〝サステナビリティ〟に対するイノベーティブな価値と発想を知って頂き、ブランドとの新たな接点の場になる事を目指しています。

 

ボルボのEVを見てみたい、触ってみたいという方はもちろん、車を所有する予定はなくても通りがかりに立ち寄ったり、待ち合わせ場所として利用したり、新しいデジタル体験をしてみたいという方など、多くのお客様のお越しをお待ちしています」ト話している。

 

 

Volvo Studio Tokyoの主なコンテンツは以下の通り

 

スカンジナビアの空気を全身で感じる洗練された空間
スタジオ全体は、スウェーデンの色鮮やかな空、静寂な森、西海岸特有の荒波に削られた岩。

 

その空間に置かれるのはスカンジナビアンデザインのインテリア。天井に広がる大型照明は、時間によって色合いが変わり、夜間にはオーロラが広がり、幻想的な光に包まれる空間コンセプトとした。

 

AR技術を使ったデジタルアクティビティ
入口に設置されているQRコードからアプリをダウンロードする事で、ARを使った様々なデジタルアクティビティが体験出来る。

 

各スペースに置かれたマーカーをスキャンしてアクティビティをスタート。AR空間に浮かぶアイコンをタップしてボルボの歴史やサステナビリティの取り組みに触れる事が出来る。またボルボ車に搭載されているGoogleアシスタント機能の体験をするなど、デジタル技術を使ったコンテンツが愉しめる。

 

 

ストックホルムの街並みを走行する「バーチャルドライブ」
展示されているEVの目の前には大きなスクリーンが設置され、実際に車に乗り込んで、臨場感あふれるバーチャルドライブが体験出来る。

 

ストックホルムの名所を巡る約7分間のドライブは、実際にストックホルム市内を走行しているような没入感が味わえる趣向を盛り込んだ。

 

同映像は「Volvo Studio Tokyo」のためだけにストックホルムで撮影された特別なコンテンツとなっている。体験後は、試乗用EVに空きがあればそのまま実車の試乗も可能。実際に乗らないと分からないEV特有のドライブフィールをシームレスに提供する。

 

 

フィーカで大切な人との心豊かな時間を楽しむ
スウェーデン人の生活に根付いたカフェタイム“フィーカ”は、心身のリフレッシュや、コミュニケーションの活性化、忙しい中でもメリハリを持つために大切にされている文化を指す。

 

これに連動したスタジオ内は、ストックホルムのマイクロロースターである「STOCKHOLM ROAST」の特別なコーヒーも愉しめる。テーブルに設置されているマーカーをアプリで読み込むと、スウェーデンの原風景をイメージした愛らしいモニュメントが出現し、北欧文化も提供していく。

 

 

体験をサポートする“ブランド・アンバサダー”が常駐
「Volvo Studio Tokyo」では車の販売は行わない。購入段階ではないがEVを知りたい。たまたま近くを通った。新しいデジタル体験をしたいなど、誰でも気兼ねなく立ち寄れる場所とし、スタジオ内のアクティビティや周辺情報を知り尽くした “ブランド・アンバサダー”が体験をサポートする。

 

 

Volvo Studio Tokyo 概要

住所 :東京都港区南青山3丁目1-34 「3rd MINAMI AOYAMA」1F (青山通り沿いに位置)
営業時間 :月曜~金曜 12:00-19:00、土曜・日曜・祝日 10:00-19:00
定休日 :毎週水曜日、第1・第3火曜日
電話番号 :03-6773-1353 (4/8より)
敷地面積 491.45m2

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。