中国EVメーカー“BYD”の日本法人であるBYD Auto Japan (ビーワイディー・オートジャパン/以下、BYDオートジャパン)は12月1日、バッテリー式電気自動車(BEV)の「BYD SEAL (シール)」と「BYD DOLPHIN (ドルフィン)」が、欧州の独立安全評価プログラム“Euro NCAP ”の安全性評価で5つ星を獲得したと発表した。
“Euro NCAP”の2023年安全性テストでは、「成人乗員保護性能」「子供乗員保護性能」「安全支援性能」「歩行者および自転車保護性能」の4項目が評価され、SEALは、同車のアクティブ、パッシブセーフティ性能でCTB(Cell to Body)が構造的に利した。またDOLPHINは「成人と子供の乗員保護性能」で得点を得た。
[SEAL]
・全ての電気制御ユニットと管理システムを接続する「8 in 1パワーシステムアッセンブリー」と「ブレードバッテリー」を持ち、「マルチロードパス」構造を採用した「e-Platform 3.0」を採用して客室へのダメージを最小限に抑えている。
・「CTB(Cell to Body)」技術により高いねじれ剛性を実現。「成人乗員保護性能」で89%、「子供乗員保護テスト」で87%のスコアを達成し、前面&側面の衝突試験の両方で身体部位への衝撃を最小限に抑えた。
・eCallシステムや二次衝突を回避するために衝撃後にブレーキをかけるシステムと、後方から自転車が接近してきた場合にドアの開閉を警告するシステムで評価を得た。
[DOLPHIN]
・「成人乗員保護テスト」で89%、「子供乗員保護テスト」で87%。前面オフセットテストでは乗員コンパートメントが安定した状態を維持したことで乗員護性能を確保。6歳と10歳のダミー人形で重要なボディエリアへの衝撃を最小限に抑えた。
・フロントシートとヘッドレストのテストでは、追突時のむち打ち症に対する良好な結果を得た。
・「インテリジェントスピードリミットアシスト」と「レーンキープアシストシステム」の性能が評価されて安全支援システムで79%のスコアを得た。
・歩行者や自転車を認識する自動緊急ブレーキ機能(AEB)は、対人、対物の衝突被害軽減で安全スコア85%を得た。
BYDヨーロッパのマネージング・ディレクターであるMichael Shu氏は、「ヨーロッパの厳しい安全テスト条件下で、BYDの全モデルが卓越した性能を発揮したことをうれしく思います。
BYD SEALとBYD DOLPHINは、BYD ATTO 3と共に、安全性テストの最高評価を獲得しました。これは、BYDが環境に優しい技術開発の分野で、いかにたゆまぬ努力を続けているかを示すものです」と述べている。