トヨタ紡織は5月14日、パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で22日(水)から24日(金)まで開催される自動車技術展「人とくるまのテクノロジー展2024 YOKOHAMA 」と、併催されるオンライン展示会(15日~6月5日)に出展すると発表した。
同社ブース(ブース番号:384)では、〝サステナブルな社会に貢献〟という考えの下、カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーの実現に向けた取り組みや製品・技術を紹介する。
[主な展示品]
(1)温熱快適性と省エネルギーを両立した「サーマルコンフォートシート」
シートの背もたれと座面にシートヒーターやシートベンチレーションシステム(※1)を備えると共に、首元へも温風や冷風を送って快適性をさらに向上させたシート。人の体に近い部分で温め/冷やすことで、エアコンで車室内全体を温度調整するよりも省エネルギーで快適な車室空間を実現する。
※1:シート内部に装備されたファンで、背もたれと座面から空気を吸い込み、不快な蒸れを防止する機能。
(2)自社開発の小型化燃料電池(※2)システムを搭載した「FCアシスト自転車」(参考出品)
トヨタ紡織のコア技術である精密プレス技術を活用し、開発した燃料電池システム「ハイドロジェンパワーシステム(同社製品名)」を搭載した自転車。水の循環によってFCスタックの発電時の排熱を水素タンクの保温に使用し、水素タンクの冷温をFCスタックの冷却用に活用する「水冷式熱マネージメントシステム」の採用で、システム全体の小型化を実現している。
※2:水素をエネルギーとする発電装置。
トヨタ紡織が開発した「ハイドロジェンパワーシステム」。
(3)その他
①リカーボンシェルシート【初出品】
リサイクルした炭素繊維や天然繊維などを使用し、軽量化と環境配慮を両立したシート。
②CNF(Cellulose Nano Fiber)強化樹脂【初出品】
トヨタ紡織が保有するナノレベルの構造制御技術を活用し、天然繊維と樹脂(ポリプロピレン)を複合。剛性と耐衝撃特性を両立した樹脂材料(京都大学との共同研究)。
③シルバーアント遮熱表皮
砂漠に生息するアリ(シルバーアント)の体毛構造を模倣し、太陽光を反射することで、内装品の温度上昇を抑止するファブリック など。
※①と③は、人とくるまのテクノロジー展に合わせて開催される自動車技術会主催の学術講演会にて研究発表予定。
■人とくるまのテクノロジー展2024オンライン:トヨタ紡織のページ (ログインには登録が必要)