トヨタ自動車は12月22日・23日にタイのチャーン・インターナショナル・サーキットで行われた「IDEMITSU SUPER ENDURANCE SOUTHEAST ASIA TROPHY 2023（タイ10時間耐久レース）」に3台のCN（カーボンニュートラル）車で参戦・完走したことを（12月25日）明らかにした。

参戦車両は、カーボンニュートラル燃料を使用したGR86「ORC ROOKIE GR86 CNF concept」、水素エンジンカローラ「ORC ROOKIE GR Corolla H2 concept」、プリウス（HEV）「CP ROOKIE PRIUS CNF-HEV GR concept」の3台で、いずれも完走を果たした。

タイ10時間耐久レースではトヨタが、タイでのカーボンニュートラル社会実現に向けた仲間とするCharoen Pokphand Group（CP）の地産水素を使用した。

またレースに先立ち、現地でファン感謝イベントを開催するなど、モータースポーツを通じたカーボンニュートラルの実現やFun to Driveに向けた一歩を記したとしている。

GR FESTIVAL 2023
加えてトヨタ・モーター・タイランド（Toyota Motor Thailand Co., Ltd.）は12月19日、タイ10時間耐久レースに先立ち、多くのモータースポーツファンがいるタイ・バンコクで「GR FESTIVAL 2023」を実施。

当日は約2,500人のファンが集った。このGR FESTIVAL 2023では、ROOKIE Racing、Toyota Gazoo Racing Team Thailand、D1のドライバーが参加し、チームパフォーマンスやタイムアタック、ドリフトショーなどに加え、IMV0の紹介など、モータースポーツの魅力を発信すると共に、タイの方々への感謝を伝えた。

トヨタでは、「今後もモータースポーツを起点としたもっといいクルマ作り、ファンづくりによって、タイのお客様に笑顔になっていただく事を目指してまいります」と話している。

このGR FESTIVAL 2023実施後の12月22日・23日に、開かれたタイ10時間耐久レースでは、先の通りGR86（CN燃料）、カローラ（水素エンジン）、プリウス（HEV）の3台がレースを完走し、その結果は以下の通り。

今回のレースでは、モータースポーツを起点としたカーボンニュートラルの選択肢を広げる試みに挑戦するべく、GR86とプリウスはカーボンニュートラル燃料を使用。水素エンジンカローラでは、CPの養鶏場の鶏糞から生成されたバイオガスなどを使って作った水素を一部で使用した。

レース後豊田 章男会長は、「今回のレース参戦のメッセージは、カーボンニュートラルの選択肢として水素とハイブリッドを示すことでした。トラブルはあったものの完走することができて、参戦2年目の水素エンジンに加えて、今年はプリウスやハイブリッドのイメージもタイの方々に受け入れられた印象を持ちました。

CPグループさんとは、タイのCO2削減についてお互いの得意分野を活かして共に取り組んでいます。今回プリウスのドライバーとして参加頂いたカチョーンさんも運転大好きですし、会長のスパキットさんも運転大好きです。その様なCPグループさんとトヨタが一緒になってプリウスで10時間レースに出られたことは大変意味があり、より多くの方々に我々の活動を知って頂けたと思います。

カーボンニュートラルの活動やモビリティの未来を作るためには、一社では難しいことがあります。エネルギーを作る人、運ぶ人、使う人、クルマを作る人。多くの人たちが協力し、行動していけば仲間が増え、未来の景色が確実に変わっていくと信じています。

タイの方々は行動する人を前向きに応援頂けます。みんなで未来を作っていく、がんばってる人を応援する、その様な世界でいたいと思います」と述べていた。