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2023年4月6日【イベント】

サムスン電子が発売するフラッグシップ新スマホの実力

山田清志

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右からサムスン電子ジャパンの小林謙一 CMO、プロダクト担当の国分夏希氏、前 島大樹氏

 

サムスン電子ジャパンは4月6日、東京駅前の丸ビルホールで新型スマートフォン「ギャラクシーS23」と「ギャラクシーS23ウルトラ」の発表会を開催した。S23シリーズは昨年発売したS22の後継となるフラッグシップモデルで、革新的なAIを搭載した高性能カメラ、次世代レベルのゲームパフォーマンスを実現したサステナブルなスマホだという。同日から予約を開始し、4月20日からNTTドコモ、au、楽天モバイルを通して販売される。(経済ジャーナリスト・山田清志)

 

サムスン電子ジャパンの小林謙一 CMO

 

ギャラクシー史上最高の2億画素カメラを搭載

 

「発売日から1カ月の販売データを見ると、フラッグシップモデルの売れ行きは日本市場では伸び悩んでいる昨今だが、弊社が昨年発売したS22シリーズは好成績を残し、特にS22ウルトラは何と前作比57%増と、日本のフラッグシップ市場の中で確かな存在感を確立した。

 

今回日本市場で発売するS23シリーズは、すでにグローバルで販売しているが、各国での予約数が前作から大きく伸び、世界中で話題になっている。前々作の2倍だったS22の予約数よりさらに多くの予約があり、韓国では歴代最高の予約数を記録した。インド、フランス、ブラジル、台湾も前作比2倍の予約を受けている」

 

サムスン電子ジャパンのプロダクト担当の国分夏希氏

 

サムスン電子ジャパンの小林謙一チーフ・マーケティング・オフィサー(CMO)は冒頭の挨拶でこう話し、S23シリーズの日本での販売に自信を見せた。その最大のウリとなるのは、やはりカメラ機能だろう。

 

フロントカメラの進化により、夜間でも画期的なクオリティのセルフィー撮影が可能になったうえ、AIにより、肌や髪の毛、背景の色味を調整し、髪の毛1本1本や空などの細部まで映し出し、暗部でも温かみがあるナチュラルな色味に仕上げる。しかも、素早く正確にフォーカスを決めるデュアルピクセルオートフォーカスにより、撮りたい一瞬を逃さないという。

 

さらに、S23は約5000万画素、S23ウルトラはギャラクシー史上最高の約2億画素の広角カメラを搭載。明所では細部まで映し出す高画素モード、暗所では光を多く取り込むことができる高感度モードを使用することで、ノイズが少なく、明るく鮮明な撮影が可能になった。

 

サムスン電子ジャパンのプロダクト担当の前島大樹氏

 

また、S23は最大30倍、S23ウルトラは最大100倍のズームに対応した望遠カメラを搭載している。100倍ズームでは、まるで天体望遠鏡を覗いたときのように月のクレーターまで捉えることができるそうだ。

 

「S23は他社の同等サイズのモデルと比較しても、約40gも軽い160gの軽量ボディ、そして女性でも握りやすいコンパクトなサイズながらも、最新性能が惜しみなく搭載された、あらゆるお客様にお勧めする1台だ」とプロダクト担当の国分夏希氏は太鼓判を押す。

 

本体素材に再生ガラスや再生PETを採用

 

搭載するバッテリーについても、S23が3900mAh、S23ウルトラが5000mAhと大容量を誇る。しかも、30分で約50%の充電が可能な急速充電に対応しており、朝の身支度中やちょっとした隙間時間で素早く充電することが可能だ。

 

プロダクト担当の前島大樹氏によると、革新的なAIとギャラクシー史上最速のチップ搭載でパワフルなパフォーマンスが実現できるという。従来よりも約2.1倍拡大したベイパーチャンバー冷却システムと最大5000mAhの大容量バッテリーによって、ハイスペックを要求するゲームも安定したパフォーマンスで長時間にわたりプレイを楽しめるのだ。

 

キャラクシーS23シリーズ

 

また、表示するコンテンツに合わせて、ディスプレイのリフレッシュレートを最大1Hz~120Hzまで自動最適化することで、なめらかさと省電力を両立している。さらに、環境に合わせて画面の色味を調整するビジョンブースターが3段階に進化し、視認性が改善されたことで、太陽光の下、曇り空、オフィスなどあらゆる環境に合わせて画面の色味を調整してくれる。目の保護モードには、コントラストと色味を調整して文字を読みやすくする新機能も加わり、目の負担を軽減してくれるそうだ。

 

環境についても配慮しており、本体には再生ガラスや再生PET、漁網などをリサイクルした樹脂素材を採用し、パッケージはプラスティックゼロ仕様となっている。文字通りサステナブルなスマホと言っていいだろう。

 

価格はドコモオンラインショップによると、S23が13万6620円、S23ウルトラが19万7670円(256GBモデル)と23万6500円(512GBモデル)となっている。4月19日までに予約して5月14日までに購入・応募した人には、ワイヤレスホン「ギャラクシーBuds2」と好きなデザインを選べるケースがプレゼントされる。

 

ある調査会社によると、日本のスマートフォン市場は2022年の出荷台数が3167万台で、アップルのアイフォンが48.8%と圧倒的なシェアを占める。2位がシャープの10.5%で、サムソンがそれに続いて10.2%と3位だ。21年とその順位は変わらないが、サムソンはこの1年でシェアを2%以上拡大し、2位との差はわずかとなっている。S23シリーズのよって、勢いのあるサムソン電子が2位に浮上する可能性が高そうだ。

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。