スズキは12月16日、アメリカ・ネバダ州ラスベガスで来年1月7日から10日まで開催される「CES 2025 」に初出展すると発表した。
同社は、今回の出展テーマを〝Impact of the Small(小さなものづくりが、大きく社会を変える)〟とし、創業以来、同社が大切にしてきたものづくりの理念である〝小・少・軽・短・美〟を通じた、社会課題の解決に共感する仲間づくりを目的に出展。
会場では、理念を紹介する動画や、それを体現した製品例としてスズキが日本で生産・販売している軽トラック「スーパーキャリイ」を参考出品するほか、電動車椅子の技術を応用した「電動モビリティベースユニット」を展示する。また協業例として、パートナー企業である〝Applied Electric Vehicles(Applied EV)〟と〝Glydways〟それぞれの車両を展示・紹介する。
「小・少・軽・短・美」とは、製品はコンパクトに(小)、シンプルに(少)、軽く(軽)、スピーディーに(短)開発し、その調和は必然に美しいもの(美)になるという理念。
CESへの初出展に当たって、スズキの鈴木俊宏社長は、「スズキの〝ものづくりの理念〟が環境問題やカーボンニュートラルなどの社会課題に対処する大きな解決策になると信じ、今回初めてCES 2025に出展します。CES 2025の場で、理念に共感する仲間たちと出会い、仲間たちと共に、世界中の人々に移動の自由を提供することを目指し、スズキは未来の暮らしを支える〝生活インフラ企業〟として、さらに進んでいきます。」とコメント。
また、同社は、小さなものづくりが社会に貢献し、そして今後も社会課題の解決の手段となることを理解してもらえるような展示内容とすることで、共感する仲間たちと出会い、未来に向けて新しい一歩を踏み出していくとしている。
[CES 2025出展概要]
– 期間:2025年1月7日から10日
– 場所:ラスベガス・コンベンションセンター西ホール スズキブース(ブース#5340)
– 特設サイト:https://www.suzuki.co.jp/ces2025/
<出品・展示内容>
(1)軽トラック「スーパーキャリイ」
小回りが利きたくさんの荷物を積めるなど、1961年の誕生以来、60年以上に亘って人々の生活を支えてきたスズキの代表的なモデル。ゆとりある室内空間としっかり積める荷台スペースを備えた「スーパーキャリイ」を通じて、スズキのものづくりの理念である「小・少・軽・短・美」を紹介する。
(2)電動モビリティベースユニット「Versatile micro e-mobility Platform concept」
スズキがこれまで培ってきた電動車椅子の技術を応用した、様々なロボットの足回りを提供するベースユニット。この足回りにパートナー企業が自律走行やAIなどの技術を組み合わせることで、様々な分野の課題を解決することを目指している。
そこで、ブースでは、現在開発が進められている〝LOMBY〟の自動配送ロボット「LM-A」や、〝エバーブルーテクノロジーズ〟の「除雪ドローンV3」を展示する。
LOMBYの「LM-A」。
エバーブルーテクノロジーズの「除雪ドローンV3」。
(3)パートナー企業の車両の展示・紹介
・Applied EV
自動運転の普及を見据えて、ワークモビリティに特化した、安全で、シンプルな小型自動車サイズの自動運転電動台車を共同開発。物流現場の効率化や人手不足に悩む地域での働く人の代わりとして、役立つ製品、サービスを提供することを目指している。
・Glydways
小型車両を専用レーンで自動隊列運転させる都市交通システムを開発。同社の都市交通システムは、従来の公共交通機関に比べ、交通インフラ投資とオペレーションコストを抑えることができるため、新興国に於ける人口増加や、先進国の都市部への人口集中、環境対策が強化された世界でも、全ての人に平等で持続可能な移動手段を提供することができると云う。