スズキは11月8日、同社大型二輪車の「GSX1100S KATANA(カタナ)」(1981年から2000年まで製造)と「GSX750S」(1982年に国内発売)が、日本自動車殿堂(JAHFA)の「歴史遺産車」に選定されたと発表した。
同社製品が歴史遺産車に選定されるのは、2008年の「スズライト」、そして2020年の初代「ジムニー」に続き3回目。
日本の自動車の歴史に優れた足跡を残した名車を選定・登録して永く伝承する、日本自動車殿堂の歴史遺産車に、“日本刀をイメージしたデザインで、欧州市場をはじめ日本でも高く評価され、スズキブランドの確立とシェアの拡大に貢献し、世界の二輪車市場で新しいジャンルを切り拓いた歴史的名車である”との評価から、スズキの「GSX1100S KATANA」と「GSX750S」が選定された。
「GSX1100S KATANA」は、1980年のケルンショー(ドイツ)に出品され、翌年ほぼそのままのスタイルで発売された輸出モデル。その高性能なエンジンと日本刀をモチーフとした斬新な外装デザインが、全世界で好評を博し、日本でも1994年の発売から2000年まで生産された。
そのデザインを踏襲し、1982年に国内発売された「GSX750S」は、高出力・低燃費のエンジンに前後輪ディスクブレーキ、減衰力アジャスタブル方式のリヤサスペンションなどを採用し、本格ロードスポーツの道を切り開いたモデル。その後、シリーズとして650cc、400cc、250ccが展開され、多くのユーザーを獲得した。
スズキの鈴木俊宏社長は、この両車の歴史遺産車選定を受けて、以下のように述べている。
「世界中の『KATANA』ファンのおかげで、スズキの二輪車として初めて『GSX1100S KATANA』と『GSX750S』が歴史遺産車に選ばれたことを大変嬉しく思います。
2019年に新世代へと進化した『KATANA』の開発コンセプトは“Forging a New Street Legend(新たなるストリートバイクの伝説を鍛造する)”ですが、これは『GSX1100S KATANA』、『GSX750S』を原点とし、刀鍛冶が鋼を叩いて鍛え上げ、丹念に強靭な刀を作り上げるように『KATANA』を鍛錬して作り上げたことを表現しています。
原点から脈々と受け継がれるその思いと共に、これからも『KATANA』を応援していただければ幸いです」。
■日本自動車殿堂・歴史遺産車:http://www.jahfa.jp/category/history-car/