NPO法人 日本自動車殿堂 (会長:藤本隆宏)は11月7日、スバル(SUBARU)の初代「レガシィ」を含む4車種を〝歴史遺産車〟に選定した。同社の製品が〝歴史遺産車〟に選定されるのは、2004年の「スバル360」、2017年の「スバル1000」に続いて3度目。
表彰式は、今年選出された殿堂者と共に、他の歴史遺産車や、日本自動車殿堂イヤー車を含め、11月13日(水)に学士会館(東京都千代田区)で行われる。
日本自動車殿堂によると〝歴史遺産車〟とは、日本の自動車の歴史に優れた足跡を残した名車を選定し、日本自動車殿堂に登録して永く伝承するものと定義付けている。
今回の選定では、〝日本に本格的なステーションワゴンの市場を確立した〟ことや、〝水平対向エンジン、シンメトリカルAWDなどの基幹技術、デザインなどその後のスバル車に生かされている源流を生み出した〟ことを評価した。
なお今年の殿堂者(殿堂入り)/2024 歴史遺産車/2024~2025 イヤー賞は以下の通り
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上記に係る選出理由などの情報は以下の通り
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1.2024 日本自動車殿堂 殿堂者(殿堂入り) 5名
酒井 文人 氏・モーターサイクルレースとモビリティ文化の道を拓く
(全日本モーターサイクルクラブ連盟 初代理事長、株式会社八重洲出版 元代表取締役社長、1924~2002)
酒井文人(さかい・ふみと)氏は、戦後のモーターサイクルレースの開催に携わり、二・四輪誌を刊行し健全なライダー・ドライバーを育成。国産メーカーの国際競争力を高める礎を築き、日本のモータリゼーション文化を高めることに多大な貢献をした。
下川 浩一 氏・自動車産業研究の道を拓き国際ネットワークを構築
(法政大学名誉教授、東海学園大学名誉教授、1930~2016)
下川浩一(しもかわ・こういち)氏は、米国自動車産業の研究を皮切りに、日米自動車産業の経営分析に取り組み、日本的経営の復興を提言すると共に、国際的な自動車産業研究のリーダーとして、国際ネットワークを構築した。
内山田 竹志 氏・世界初の量産ハイブリッド車開発と次世代モビリティを主導
(トヨタ自動車前会長、トヨタ自動車 Executive Fellow、1946~)
内山田竹志(うちやまだ・たけし)氏は、自動車エンジニアとして 21 世紀の資源環境問題に対応するため燃費向上を目指し、世界初の量産ハイブリッドシステムを開発、環境対応の主流技術として世界中に定着させるだけでなく、幅広いエネルギー問題への取り組みを主導した。
大聖 泰弘 氏・エンジン研究の道を極め国内外の新たな研究を支援
(早稲田大学名誉教授、1946~)
大聖泰弘(だいしょう・やすひろ)氏は、自動車排出ガスの浄化技術研究およびディーゼルエンジンの研究に取り組み、NOx などの低減技術やエンジンの高効率化を提言、電気自動車の採用を促進する急速充電システムの開発など、永年にわたり日本の自動車技術の向上に貢献した。
原 昌宏 氏・日本発世界標準 誇り高き QR コードの発明者
(デンソーウェーブ主席技師、福井大学客員教授、名古屋学院大学特任教授、1957~)
原 昌宏(はら・まさひろ)氏は、1 次元コードに代わる新技術の開発に取り組み、問題点を徹底検討、誤認を避け、誤り訂正機能を持つ大容量かつ高速読み取りが可能な QRコードを開発し、自動車業界のみならず広く世界に開放し、日本発の世界標準を生み出した。
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2.2024 日本自動車殿堂 歴史遺産車 4車
NS 号(1909 年)
NS号は明治末期に島津楢蔵氏により独自に開発された、空冷単気筒エンジンを搭載した日本初のモーターサイクルで、その後の量産モデルへと続く国産モーターサイクルの源流となった、歴史的名車である。
トヨタ 2000GT(1967 年)
トヨタ 2000GT は自社の技術を世に問うために、ヤマハの協力を得て開発された。国際速度記録を樹立、流麗なスタイリングを持つ日本製GTカーとして世界的に高い評価を得た、歴史的名車である。
スズキ アルト(1979 年)
スズキ アルトは軽自動車の排気量が 550 ㏄への拡大を機に、その本質を捉え、ムダや飾りを省いた低価格車として登場。当時低迷していた軽自動車市場を復活させ、今日の軽自動車の地位を確固たるものにした、歴史的名車である。
スバル レガシィ (1989 年)
スバル レガシィは富士重工業の世界戦略車として、走りの質の向上を目ざしたイノベーションから生まれ、AWD 技術やステーションワゴン市場を開拓するとともに、その後のスバル独自の基幹技術を確立した、歴史的名車である。
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3.2024~2025 日本自動車殿堂 イヤー賞 4賞
2024~2025 日本自動車殿堂カーオブザイヤー(国産乗用車)
「トヨタ クラウン(セダン) 」および開発グループ
上級セダンの新しいイメージ創造に挑戦。FCEV を含む多様なパワートレーンで環境に対応。パーソナルとビジネスユースを高い次元で両立。
2024~2025 日本自動車殿堂インポートカーオブザイヤー(輸入乗用車)
「ボルボ EX30」およびインポーター
日本にフィットするSUV タイプのコンパクト EV。オリジナリティの高いモダンでスマートなデザイン。高い運動性能と実用的な航続距離を実現。
2024~2025 日本自動車殿堂カーデザインオブザイヤー(国産乗用車)
「トヨタ クラウン(スポーツ) 」およびデザイングループ
クラウンらしさを覆す大胆で戦略的なスタイリング。トヨタのフラッグシップ SUV として力強い造形。高品質の色とマテリアルを生かした魅力的な内装。
2024~2025 日本自動車殿堂カーテクノロジーオブザイヤー(国産乗用車)
「e-SKYACTIV R-EV:マツダ MX-30 Rotary-EV」および開発グループ
ロータリーエンジンを活用した新ハイブリッド。コンパクトな電動駆動ユニットの実現。既存技術を発展させ新たな分野への挑戦。