スバル(SUBARU)が7月15日に創立70周年を迎えた。1917年に創設された飛行機研究所(後の中島飛行機)を起点に事業変遷を経て、1953年7月15日に富士重工業を設立。
2017年4月1日に現在の社名に変更されたスバルは、設立以来、自動車を中心に航空宇宙や産業機器、バス、ハウス、鉄道車両や環境テクノロジーなど様々な事業を展開してきたが、現在は、自動車と航空宇宙を主な事業領域としている。社名の由来である「すばる」は、別名「六連星(むつらぼし)」とも呼ばれる、おうし座の中にあるプレアデス星団を指す和名で、中島飛行機の流れをくむ5社の資本出資によって設立された富士重工業が、その2年後に同5社を吸収合併した歴史に由来、6社の合併を象徴している。主たる事業領域の自動車事業では、1958年、国が主導した国民車構想を実現した軽自動車「スバル360」を発売。
その後、国産初の量産乗用タイプAWDの「レオーネ」やステーションワゴンブームを牽引した「レガシィ」、運転支援システム「EyeSight(アイサイト)」、トヨタ自動車と共同開発したFRスポーツカーの「SUBARU BRZ」、バッテリーEV「ソルテラ」などを世に送り出し、2021年にAWD累計生産2,000万台、翌2022年にはEyeSight累計販売500万台を記録した。
2018年に誕生60周年を迎えたスバル360。
2022年に誕生50周年を迎えたスバルレオーネ4WDエステートバン。
一方、航空宇宙事業に於いては、1958年に戦後初の国産ジェット機「T-1」初飛行させて以来、多くの国産機および国際共同開発事業に参画。今後も防衛事業、「ボーイング787」等の民間事業、多用途ヘリコプター「UH-2」等のヘリコプター事業の3つの事業を柱に成長させていく構えだ。
2020年にシンガポール航空ショーで発表された民間向け最新型ヘリコプター「SUBARU BELL 412EPX」(米ベル社と共同開発)。
スバルでは、「今年6月に発足した新経営体制の下、グループ一丸となって自動車業界を取り巻く大変革期を乗り越え、さらなる成長を果たしていくと共に、これからも商品や価値提案を通じて人の心や人生を豊かにできるよう、ユーザーや社会に寄り添い、様々な取り組みを通じて「安心と愉しさ」を提供。人・社会・地球までをも笑顔にするような会社を目指して、〝スバルグループの持続的な成長〟〝愉しく持続可能な社会の実現〟に邁進していく」と話している。