今から四半世紀前、当時唯一のハイブリッド車として誕生したトヨタ プリウス、そんな同車は2024年1月8日(米ミシガン州ポンティアック発)、同一シリーズ車のプリウス プライムと共に今年の「北米カー・オブ・ザ・イヤー( NACTOY賞 )」を獲得した。プリウスのNACTOY賞獲得は、去る2004年に2代目プリウスが選出されて以来となる。
当地に於ける同栄冠は、出版社、ウェブサイト、ラジオ、テレビ局などの単一メディアではなく、米国並びにカナダの自動車ジャーナリスト達からなる50名の選考委員の投票によって選出されるもの。
今年30周年( 1994年に創設 )を迎えた同組織は毎年「北米カー・オブ・ザ・イヤー」「北米トラック・オブ・ザ・イヤー」「北米ユーティリティ・ビークル・オブ・ザ・イヤー」を選出している。
今年は、先の7月に選考対象となる52台の車両リストを発表して同賞へと至る選考プロセスを開始。9月のデトロイト オート ショーで「2024年のベスト」とみなした25台の車両が選ばれ、その後、トヨタ プリウス&プリウス プライムがホンダ アコード、ヒョンデ アイオニック6などと並んで9台のファイナリストに選出された後、最終選考を経た先の1月4日、デトロイト自動車ディーラー協会 ( DADA ) と自動車記者協会が共催した記者会見の場で発表された。
受賞式典には、オハイオ州シンシナティ地区を統括するスコット・ナイハイセルGM( ゼネラルマネージャー )とロザンヌ・ラーセン次長が出席。同栄冠の印しとなるトロフィーを受け取った。
今回の受賞理由について選考委員を務めたマット・デロレンゾ氏は、「トヨタ プリウスとプリウス プライムは、単に美しいスタイルを持つハッチバック車であるだけではなく、伝統的な内燃機関と電動ドライブトレインを融合させることで自動車の近未来に於ける回答を示した。
特に注目すべきは、電気のみでの航続距離が40マイルを超えるプラグインバージョンを持っていることで、それによりプラグインバージョン車を持つ大半のオーナーは、ガソリンスタンドでの給油回数を削減できるところにある」と述べた。
また同じく選考委員のジョン・ボルカー氏は、新型プリウスは先代とは全く異なるフォルムを備えたスタイリングが魅力のひとつだ。また燃費性能は、どんな条件下でも40~50mpgは走るなど一貫して優れており、プライムのプラグインハイブリッドバージョンはEV航続距離が更に伸ばされた。そうした意味で今年のプリウスは需要層に強くアピールするだろう」と語った。
これを受けてトヨタ・モーター・ノース・アメリカ( TMNA )でマーケティンググループ副社長を務めるマイク・トリップ氏は、「NACTOYの審査員が、新型プリウスとプリウス プライムが並外れた車であることに同意してくれたことをとても光栄に思います。
今から25年前に優れたスタイリングと自動車産業界を牽引する高効率パワーユニッという独自のパッケージングによってプリウスは独自の地位を確立しました。
それ以来プリウスは独自の足跡を残し続けており、今後も世界のお客様へ向けて、二酸化炭素排出量を削減するための選択肢を提供し続けています」と語り、受賞の喜びを記している。