フィリピンのフェルディナンド・マルコス大統領が8月22日(当該国時間)、同国ラグナ州のトヨタ経済特区内にあるトヨタ・モーター・フィリピン(TMP)の車両生産工場及びトヨタ・アイシン・フィリピン(TAP)のマニュアルトランスミッション工場を視察。トヨタ自動車会長の豊田章男氏とTMPのアルフレッド・V・ティ会長などの現地関係者が案内した。
同視察にあたってTMPアルフレッド会長は、「本日、マルコス大統領にトヨタ・サンタローサ工場をご訪問頂きました。大統領のご訪問に心より感謝申し上げます。
1988年、20名程のささやかなスタートアップから始まった私たちは、今では、お陰様でグループ全体で累計737億ペソの投資を行い、4,480億ペソの関税・税金を支払い、そして187億6,000万米ドル相当の自動車部品とコンポーネントを輸出するトヨタの一大拠点に成長しました。
今後も、フィリピンの部品も含めた自動車産業を守ることこそが、この国の雇用や生活を守ることができると考えており、大統領に於かれては、サプライチェーン全体への継続的な支援についてお願いさせて頂きました。
これらのマイルストーンは全て、皆様のご支援があってこそ実現できたものです。TMP、サプライヤー、ディーラーなどチーム・トヨタ・フィリピン71,000人を超えるメンバーを代表して、マルコス大統領、そしてフィリピンのあらゆるステークホルダーの方々に心から感謝申し上げます」と述べた。
またトヨタ自動車の豊田会長は、「マルコス大統領には、本日、フィリピントヨタの工場への訪問の時間を作って頂きました。心より感謝申し上げます。
1988年にTy家(フィリピンの大手銀行・メトロバンクを創設した一家。フィリピンのコングロマリッドを運営)とトヨタはフィリピンで事業をスタートし、政府と国民の皆様のご支援のお陰で、今年で35周年を迎えることができました。
20年間、フィリピンの従業員のコツコツとした頑張りと、仕入先様の拡がりもあり、現在ではTAP・仕入先様含めて4,000人の雇用がここにあります。
またこの度、IMV 0の組立を発表致しましたが、それは20年間に及ぶトランスミッション生産で体力を付けてきたからできることです。
IMV 0は、12月14日のタイトヨタ60周年記念式典で豊田章男社長が世界初公開した
IMV 0がゲームチェンジャーとなり、車の新たな使われ方として、新しい機会が創出されること、未来への扉が開くことを期待しています。それがひいては、トヨタがモビリティカンパニーに変革するきっかけになると思います。
大統領は、我々にどんな助けができるかと何度も聞いてくださいました。民間だけでも、政府だけでも未来は作れない。フィリピンの人々の生活・雇用・投資をはじめとする未来への笑顔に向けてお互いに話をしよう、という思いを共にさせて頂き、大変光栄に思います」と語っていた。
トヨタ・モーター・フィリピンの概要
会社名:トヨタ・モーター・フィリピン(Toyota Motor Philippines Corporation)
設立:1988年8月3日
代表:アルフレッド・ティ会長
株主構成:GTキャピタル・ホールディングス : 51%、トヨタ自動車(株) : 34%、マキシマス・マネジメント・ホールディングス : 9%、三井物産 : 6%
工場所在地:フィリピン ラグナ州サンタローサ市バランガイ・プロン・スタ・クルス4026(トヨタ経済特区)
生産開始:ビクタン工場/1989年から2004年、サンタローサ工場 /1997年から現在
生産能力:年間54,000台
生産車種:イノーバ、ヴィオス
22年生産実績:49,862台
22年販売実績:174,106台
従業員数 合計:3,742人(内正社員1,846人)(2022年12月末時点)