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2025年3月18日【イベント】

詳報・第35回トヨタ博物館クラシックカー・フェスティバル

NEXT MOBILITY編集部

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トヨタ博物館は、「第35回 トヨタ博物館 クラシックカー・フェスティバル」の詳細概要を発表した。主要プログラム等は以下の通り。

 

1.主要プログラム
イベントでは、日米欧の個人オーナー所蔵のクラシックカー約120台による公道パレードや企画展示・走行披露、乗車記念撮影など、多彩なプログラムを実施。公道パレードでは、トヨタ2000GTロードスターを先導車に、出発地のトヨタ博物館からゴールの愛・地球博記念公園まで、長久手市内約14㎞を走行する。

 

また、企画展示・走行披露では、「日本のクルマ文化の発展」テーマに、同館が所蔵する車両のみならず、昨秋、アジア初開催となった世界自動車博物館会議日本大会を企画・運営した国内自動車メーカーの協力も得て、メーカーやブランドの垣根を越えた車両を展示するほか、走行披露も行う。

 

トヨタ博物館は、クラシックカーの歴史を後世に残すだけではなく、クルマ文化が現代のスポーツや芸術のように人々に認知され、楽しんでもらえるよう、クルマを愛するすべての人とクルマ文化を育み、楽しめる1日にしていきたいとしている。

 

 

2.開催概要
– 開催日:2025年4月20日(日)(入場無料、雨天決行)

※内容は、天候により一部変更・中止される場合がある。

– 開催時間:9:00~16:00
– 会場:愛・地球博記念公園(モリコロパーク)

※パレード出発式は8:30にトヨタ博物館で実施。

– 参加車両:一般参加車両約120台、イベント用車両約13台他。
– 後援・協力:

・後援:愛知県、長久手市、愛知県教育委員会、長久手市教育委員会、公益財団法人愛知県都市整備協会、一般社団法人長久手市観光交流協会、愛知万博20周年記念事業実行委員会。

・協力:愛知高速交通株式会社、長久手市商工会、豊田市ジュニアマーチングバンド

– 交通案内:

・当日は混雑が予想されるため、公共交通機関の利用を推奨(パークアンドライド:博物館の南側に臨時駐車場(300台・無料)を用意。最寄り(徒歩4分)の芸大通駅から愛・地球博記念公園駅までのリニモを運行。また、トヨタ博物館入場料無料&ショップ割引他の特典付きリニモ1DAYフリーきっぷを販売する)。

– その他:YouTubeのトヨタ博物館公式チャンネルにてパレード・会場の様子を後日配信する。

 

3.プログラムの内容
(1)クラシックカーパレード(8:30~10:45)
・1995年以前の日米欧の個人オーナー車両約120台が長久手市内の公道約14㎞をパレードする(コース:トヨタ博物館~脇交差点~市が洞交差点~岩崎竹の山北交差点~消防署北交差点~熊張真行田交差点~長久手温泉ござらっせ~愛・地球博記念公園)。

 

(2)車両展示(9:00~16:00)
・パレードを終えた一般参加車両約120台を一堂に展示。会場では、オーナーとの交流や車両の紹介をする「館長のお散歩トーク」(13:30~14:00)や、オーナーが学芸スタッフと交流する「サンデー ふれあい アフタヌーン」(13:30~14:30)も実施される。

 

(3)企画展示ゾーン「日本のクルマ文化の発展」

・トヨタ博物館および国内自動車メーカー6社所蔵の車両13台を展示。走行披露・展示車紹介(11:30~12:30)や、記念撮影会(9:30~11:00、13:00~14:30)も行われる。

 

(4)イベントゾーン(9:00~16:00)
・クルマ情報ゾーン:子供も楽しめる交通安全に関する体験コンテンツを実施する「交通安全」、復刻部品の展示・車両展示を行う「GRヘリテージパーツ」、新明工業によるレストア中の車両や部品の展示、レストア全般についての紹介・相談を行う「クルマよろず相談」のほか、「富士モータースポーツミュージアム」や「KINTO(キント)」、「トヨタすまいるライフ」のコーナーを設置。

 

・地域情報ゾーン:地域出展者(愛・地球博20祭、日本介助犬協会、愛知県都市整備協会、長久手市観光交流協会)による各種情報提供や、トヨタ博物館ミュージアムショップによる出店。

・グルメゾーン:長久手市商工会の協力により、飲食ブース・キッチンカーを出店。

 

 

4.企画展示ゾーン展示車両(13台)の概要

(1)トヨタ AB型フェートン(1938年)※走行披露・乗車撮影可
・1936年に当時の豊田自動織機製作所自動車部から発表されたトヨタの第1号乗用車であるトヨダAA型と同時に開発されたオープンモデル。展示車両は、353台製作された内の1台で、現存するトヨタ自動車の車両の中で走行できる最も古い車両となる。

 

 

(2)パブリカ コンバーチブル UP10S(1965年)※走行披露・乗車撮影可
・政府の国民車構想に合わせて開発され、1961年に発売された大衆車で、車名を公募し話題を集めた。空冷2気筒のエンジンを搭載するなどシンプルな作りだったが、豪華さを求める時代に合わせてコンバーチブルモデルを設定することで売れ行きを伸ばし、日本のモータリゼーションのきっかけになった。

 

 

(3)トヨタ 2000GT ロードスター(1967年)※走行披露・撮影のみ可・公道パレード走行車両
・1960年代の高速道路の開通に伴うスポーツカーニーズの高まりを受けて、海外輸出も見据え、ヤマハ発動機の協力を得て開発された高性能グランツーリスモ。超高速耐久トライアルや、人気スパイ映画への登場などで話題となり、海外から見る日本車のイメージを大きく変えるきっかけとなった。

 

 

(4)レクサス LFA スパイダー(2012年)※走行披露・乗車撮影可
・軽量高強度のカーボン繊維強化樹脂ボディや、スムーズに吹けあがるエンジンなどあらゆる面で最高の技術が投入されたレクサスのスーパースポーツ。世界第一級の運動性能に加え、運転がもたらす感動やエンジン音などの官能的な性能は海外からも賞賛を浴びた。

 

 

(5)ホンダ プレリュード(1978年)※走行披露・撮影のみ可
・ロングノーズショートデッキのスタイルが特徴的なスペシャリティクーペとしてクルマの個性化をリード。集中ターゲットメーターや国産車初の電動式サンルーフの採用など、先進的かつ快適な居住空間に加え、軽快でスポーティーなハンドリングと優れた乗り心地を実現(協力:ホンダコレクションホール)。

 

 

(6)ニッサン スカイライン2000GT(1970年)※走行披露・撮影のみ可・公道パレード走行車両

・日産・プリンスの合併を経た1968年に3代目へ進化したスカイライン(C10型)。「愛のスカイライン」のイメージ広告が一世を風靡。後に、「ハコスカ」の愛称で広く知られるモデルとなった。なお、展示車は愛知県のオーナーからの寄贈車を日産で再生した2000GTで、元オーナーによる独自の変更も見られる(協力:日産自動車)。

 

 

(7)マツダ ロードペーサーAP(1975年)※走行披露・撮影のみ可
・国際分業により1975年から発売を開始したマツダ乗用車のフラッグシップ。豪GMホールデン社から中型セダンのボディ部品などを購入し、13B型ロータリーエンジンを搭載した。1.9m近い全幅を活かし、前席を3人掛けベンチシートとした6人乗り仕様も設定しており、当時の販売価格は368~371万円(協力:マツダ)。

 

 

(8)三菱 パジェロ(1982年)※走行披露・撮影のみ可
1980年代のスキーやサーフィン等、アウトドアブームの高まりと共に登場。卓越したオフロード性能と乗用車並みの扱いやすさを兼ね備えた〝本格4WD〟としてRV/4WDブームのけん引役となった。パリ・ダカールラリーで活躍し、お茶の間を沸かせた(協力:三菱自動車工業)。

 

 

(9)三菱 ランサーエボリューション(1992年)※走行披露・撮影のみ可
・WRC参戦を目的に、ギャランVR-4の後継として開発。軽量・コンパクトなランサーをベースに、4G63型2.0Lターボ&VCUセンターデフ4WDを搭載。「スポーツセダンの最高位へ」というキャッチコピーで発売直後に完売し、熱狂的支持を集めた(協力:三菱自動車工業)。

 

 

(10)三菱 ディアマンテ(1990年)※撮影のみ可
・1989年の日本の税制改革を機に誕生した2.5Lクラスの上質サルーン。全幅1775mmのワイドボディがもたらす伸びやかなスタイルに、V6エンジンを搭載。4WSやトラクションコントロールなど先進技術を採用し、1990-91年の日本カーオブザイヤーを受賞した(協力:三菱自動車工業)。

 

 

(11)ダイハツ シャレード デトマソ(1984年)※撮影のみ可
・シャレードターボをベースに機能性重視の内外装備品で仕上げた日伊共同開発車。高性能CB50型4サイクル3気筒1ℓターボエンジンを搭載し、スポーティかつ大胆なエアロを装着。空気抵抗軽減と高速安定性を追求した個性あふれるスタイルで人気を博した(協力:ダイハツ工業)。

 

 

(12)ダイハツ ハイゼット バン(1961年)※撮影のみ可
・ダイハツ初の軽四輪自動車として発売。当時の軽四輪自動車のイメージを刷新する斬新なデザインで、積載性だけでなく、居住性にもこだわり、1961年にはボンネットバンタイプも発売。前輪には独立懸架方式を採用した。「ビジネスとレジャーを結ぶニューファミリーカー」として、一家に一台のマイカー時代に親しまれた(協力:ダイハツ工業)。

 

 

(13)スズキ アルト(1979年)※撮影のみ可
・車本来の基本機能を追求した軽ボンネットバン。物品税のかからない4ナンバー商用規格とした上、当時として画期的な全国統一価格47万円を実現し、大ヒット商品となった。エンジンは2サイクル3気筒550cc(協力:スズキ)。

 

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。