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2023年7月19日【イベント】

エヌビディア、プレス説明会「生成AI開発とその可能性」

松下次男

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生成AIで果たすエヌビディアの役割や技術について語る

 

米半導体大手エヌビディア(NVIDIA)の日本法人は7月19日、AI(人工知能)の進化型である「生成AI」に関するプレス説明会をオンラインで開いた。生成AIの現状から、その可能性について解説し、エヌビディアは多くの領域で、開発を「サポートする役割を果たす」と強調した。(佃モビリティ総研・松下次男)

 

プレス説明会は「NVIDIAのコンピューティングプラットフォームが可能にする、生成AI開発とその可能性」と題して実施。同社の澤井理紀テクニカル・マーケティング・マネージャーが生成AIにおけるエヌビディアの役割やテクノロジについて解説した。

 

 

生成AIについては、対話型のチャットGPTが話題になって以降、急速にクローズアップされるようになった。沢井氏によると、そのチャットGPTは2022年11月の登場からわずか2か月でユーザー数が2億人を突破したという。

 

 

このほか、マイクロソフトもAIを全面的に採用した「コパイロット(Copilot)」の提供を計画しているほか、メタ、グーグルなどもAI製品の強化、リリースに動いている。 

こうした生成AIは単にIT関連分野だけでなく、ビジネスの領域でも変革をこす可能性を秘めていると澤井氏は説明。「生産性を飛躍的に拡大し、収益を10%以上増加させる可能性が2・6倍高い」と話す。

 

 

生成AIでは大規模言語モデル(LLM)が、大きな役割を果たす

 

ただし、そのメリットを十分に享受するにはAIインフラに投資する必要性を指摘した。

 

澤井氏によると、生成AIは基盤モデルにデータを入力し、その出力によりタスクを得られる仕組み。過去のモデルから新しいデータが生成されるもので、基盤モデルで大きな役割を果たしているのが大規模言語モデル(LLM)だ。

 

そしてビジネスの問題を解決するにはカスタマイズが必要とし、生成AIの利用方法はカスタマイズの程度により大きく3つに分けられると解説した。「少ないカスタマイズ」「中規模のカスタマイズ」「広範なカスタマイズ」の区分だ。

 

少ないカスタマイズは、チャットGPTやグーグルバードなどの既存のサービスであり、最短の時間で市場投入が可能。一般的な利用方法だ。

 

 

偏見や有害情報が含まれる可能性をカスタマイズ技術が克服

 

しかし、基盤モデルではドメインに企業固有の知識が含まれておらず、トレーニング時点での知識が固定されていること。さらに幻覚を起こし、望ましくない情報が提供されるほか、偏見や有害情報が含まれる可能性があることなどを課題に掲げた。

 

これに対し、中規模のカスタマイズはトレーニング済みモデルをファインチューニングするもので、インフラの開発に数週間から数カ月かかる。

 

 

広範なカスタマイズは大幅にカスタマイズするもので、オンプレミスまたはクラウドの大規模なインフラ開発に半年以上の開発期間が必要になるとした。

 

こうした生成AIの開発に対し、エヌビディアは基盤モデル用からカスタマイズ用までAI処理に最適なGPU(グラフィック・プロセッシング・ユニット)を提供、サポートしており、独自AIの開発に当たっては「エヌビディアのプラットフォームを使う」のが簡単と述べた。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。