日産自動車は3月28日、R32型スカイラインGT-Rをベースに、日産の最新電動化技術を織り込んだ、R32 GT-R EVコンバージョンコンセプトモデルの製作を開始する。
同プロジェクトは、日産の技術者が「最高に好きなクルマに、今、自分が最高と思う技術を掛け合わせたら世の中の人がもっとワクワクするクルマを作れるのではないか。」という思いを切っ掛けに発想されたという。
ベース車両は、日産の技術者が愛し、国内外の数々のレースで勝利を収め、今もなお世界中のファンから高い支持を得ている「R32型スカイラインGT-R」を選択。そこに日産の最新電動化技術を織り込む事で、世界に1台のEVコンバージョン コンセプトモデルを製作するというもの。
R32型スカイラインGT-Rこと、8 代目スカイライン・R32型は1989 (平成1)年5 月に発売された。それから3 か月後の8 月には、実に16 年ぶりの復活となった「GT-R」が登場し、大きな話題を呼んだ。
GT-R のために専用設計された2.6 ℓ・直列6 気筒DOHC ツインターボエンジン「RB26DETT 型」は、当時の国産車最強の280 馬力を発生。駆動方式には、FR ベースながら路面状況に応じた高度な電子制御で前後輪に自在に駆動力を配分する電子制御 トルクスプリット4WD システム「アテーサE-TS」を採用している。
サスペンションも新開発の4 輪マルチリンク方式に一新し、セダン派生型のスポーツカーとしては世界トップクラスの運動性能を実現した。
ちなみに同GT-Rは、実戦でも活躍。1990 (平成2)年~ 1993 (平成5)年の全日本ツーリングカー選手権(JTC)では4 シーズン29 戦29 勝0 敗という完璧な戦績を残している他、ベルギー・スパ24 時間などの海外レースでも高評価を得ている。
GT-Rに憧れて日産に入社した技術者が培った最先端のEV技術を、R32型GT-Rに搭載する事を通じて、EVならではのワクワクする運転体験や魅力を伝えたいと日産では話している。
なおこの取り組みの様子は、3月28日より日産公式Twitter等で作業、進捗の様子も含めて発信するとしていいる。
【R32EV】vol.1
日産はR32型スカイラインGT-RのEV試作車製作に挑戦します。https://t.co/4eNjF3KdiI
この取り組みは、GT-Rに憧れて入社した技術者が「最高に好きなクルマに、今自分が関わる最新の電動化技術を載せて、もっとワクワクするクルマを造りたい」という思いから始まりました。#GTR #R32EV pic.twitter.com/pGBHqgeSBo— 日産自動車株式会社 (@NissanJP) March 28, 2023