日産自動車は12月1日、ABB FIAフォーミュラE選手権シーズン9の開幕に向け、新カラーリングのGen3マシンを公開した。日産は同マシンを「NISSAN e-4ORCE04」と名付け、桜のデザインを取り入れたカラーリングを施した。
日産のアシュワニ グプタ最高執行責任者は「日産の長期ビジョンを実現するための電動化戦略に於いて、フォーミュラEは大きな役割を担っています。日産単独チームとして初めて参戦するシーズン9は、日産にとって新しい時代の到来を告げるものとなるでしょう。
日産の長いモータースポーツの歴史を支えてきたのは、他がやらぬ事をやるという精神です。日本の伝統を表現した新しいカラーリングも、コース上で大きな注目を集める事でしょう。Gen3時代の素晴らしい幕開けを迎えるための準備はできています。シーズンの開幕が本当に楽しみです」と述べた。
また日産フォーミュラEのゼネラルマネージャーで、日産フォーミュラEチームのトマソ ヴォルペ、マネージングダイレクターは「私たちは、新シーズンの門出を祝し、日本のDNAを取り入れた今までにないユニークなデザインのマシンを作ろうと考えました。
今シーズンは、フォーミュラEにとってGen3マシンを導入する大きな節目です。また私たち日産にとっても、チームの全オーナーシップを取得し、新チームとして運営を始める重要な節目となります。様々なチャレンジを乗り越えて新シーズンを迎える事を、全ての日産従業員、関係者が楽しみにしています」と語った。
なお日産フォーミュラEチームは、シェルとの提携を継続すると共に、ザ・ウールマーク・カンパニーと新たなパートナーシップを結んだ。シェルは、新シーズンも日産チームとのパートナーシップを継続。EVの効率を最適化するシェルEフルードの開発とEV充電ネットワークの拡大に繋げていく。
シェル・モビリティのグローバルエグゼクティブバイスプレジデントを務めるイストゥバン カピターニ氏は「フォーミュラEに於ける日産とのパートナーシップを通じて、私たちはサーキットで得た経験を、一般道におけるEVユーザーに向けた製品やサービスの開発に活用しています。
フォーミュラEは、シェルリチャージやシェルEフルードなど、よりクリーンな製品を開発・生産するための重要な実験場なのです」と述べている。
一方、新たに日産フォーミュラEチームとパートナーシップを結んだザ・ウールマーク・カンパニーは、日産チームのテクニカルパートナーとして、メリノウールを使用した高性能なチームユニフォームを開発した。
ザ・ウールマーク・カンパニーのマネージングディレクターであるジョン ロバーツ氏は「私たちの技術チームは繊維特有の性質を生かし、環境負荷の少ない、これまでにない製品を開発する事に成功しました。
メリノウールならではの革新的な性能を、私たちの開発力と生産技術によって最大限に引き出し、フォーミュラEの活動を支えていきます」と結んでいる。