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2024年12月5日【トピックス】

日産、web3技術活用のコミュニケーションサービスを開始

NEXT MOBILITY編集部

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日産自動車は12月5日、新たな価値を提供する試みとして、デジタルサービスの「NISSAN PASSPORT (ニッサンパスポート)」のベータ版を開始すると発表した。なお、このサービスには、ユーザー自身がデータやデジタル資産を安全かつ自由に管理できる新たなインターネットの形式である〝web3〟概念を元に、情報の改竄が困難かつ透明性が高いブロックチェーン技術(*1)が活用されていると云う。

 

本格運用に先立つこのベータ版では、日産のオリジナルNFT(*2)(代替できないデジタルデータ)や独自web3ウォレットの提供、また参加者と同社が直接コミュニケーションをとることができるコミュニティの開設、そして各種プログラムの参加に応じたトークン(ポイント)付与など、同社をより身近に感じられるような、オンライン上での新たな体験やサービスを提供する。また、ベータ版の運用で集められた利用者の声を、さらなる機能やサービス拡大の検討に活用していく。

 

ニッサンパスポート・ベータ版の提供サービス図。左から「メンバーシップNFT」「ディスコードコミュニティ」「リワードプログラム」のデモイメージ。 ニッサンパスポート・ベータ版の提供サービス図。左から「メンバーシップNFT」「ディスコードコミュニティ」「リワードプログラム」のデモイメージ。

 

[ニッサンパスポート・ベータ版の概要]
ベータ版では、その第一弾として、以下の4つのサービスを順次展開していく。

 

1.メンバーシップNFTの提供
単なるデジタルアイテムではなく、様々なサービスへのアクセスを可能にする「デジタル証明書」として機能するメンバーシップNFTを限定で5,523枚発行。このNFTは、好みに合わせて以下4つのタイプから選択可能で、参加者の日々のアクションに応じて進化していくと云う。なお、メンバーシップNFTの配布は抽選(*3)。応募期間は12月5日~来年1月14日迄となっている。

 

<メンバーシップNFTの4タイプ>
・FUTURISTIC(フューチャリスティク):最新のトレンドと革新的な体験を重視する未来志向のイノベーターに。
・PERFORMANCE(パフォーマンス):クルマの持つ魅力、圧倒的な走行性能を追求する愛好家に。
・CLASSIC:築き上げてきたDNA、永遠の名車を愛する人に。
・SMART LIFE:快適な移動体験とスマートな生活を追求する人に。

 

2.独自web3ウォレットの提供
web3のサービスに不慣れな人でも安心して利用できるよう、メンバーシップNFTの当選者を対象に、以下の特徴を備えた「専用ウォレット」を提供(*4)する。

 

<専用ウォレットの特徴>
・専用の口座開設や手数料が不要で、直ぐに利用可能。
・日産による安全な秘密鍵管理で、高度なセキュリティを確保。
・直感的な操作性、スマートフォンアプリと同様の使いやすさを実現。

 

3.Discord(ディスコード)コミュニティのベータ版を開設
コミュニケーションアプリの「Discord」(*5)を活用し、参加者同士はもちろん、日産とも直接つながれる特別なコミュニティを期間限定で開設。コミュニティでは、参加者が保有するID(メンバーシップNFTやNISSAN ID、Discord IDなど)に応じて参加できるチャネルや、企画が変動する仕掛けを用意。 また、コミュニティ内の活動や貢献度合いに応じて特別なロール(デジタルバッジ)が手に入るようにすることでクルマ愛や日産とのつながりを可視化する。

 

<コミュニティで展開予定の企画例>
・旅先の写真をシェアしあって、コミュニティ独自のドライブマップを参加者と共に作成。
・コミュニティ主導で日産の新しいサービスや体験を企画。
・リワードプログラムの特典案を参加者と日産で相談・企画。
・こんなクルマがあったらいいな、や他業界とのコラボアイデアの検討。

※今後も参加者の声に応じて、様々な企画が順次追加される予定。

 

4.体験型リワードプログラムの提供
来年の3月下旬より、コミュニティ参加や各種ミッションの達成など、様々なアクションに応じて付与されたトークンを、限定特典や特別な体験と交換できるリワードプログラムを開始予定。参加者は、ゲームに参加するような感覚でトークン(ポイント)を獲得、貯まったトークンを特別な体験や権利と交換することが可能。

 

<トークンが貯められるアクション例>
・コミュニティ内でのメンバーサポート。
・コミュニティ内の企画への参加・投稿。
・日産車の保有と利用。
・試乗予約など、日産のwebサービスの利用。
・期間限定のトークン獲得イベントへの参加。

<貯まったトークンの交換例>
・特別コースでの試乗体験。
・特別仕様車や限定車の試乗権。
・特別な限定NFT。

 

日産は今後も、web3テクノロジーを活用し、より利便性の高いサービスの創出や、他企業とのコラボレーションを実施するなど、満足できる体験の提供を目指すとしている。

 

*1:データを「ブロック」と呼ばれる単位でまとめ、それを「チェーン」のように連結して保存する仕組み。

*2:ノンファンジブルトークン。デジタル上に存在するアイテムやアート作品などを唯一無二のものと証明するもの。
*3:メンバーシップNFTの応募には「NISSAN ID」の登録が必要。メンバーシップNFTは当選者に無料で配布する。
*4:ウォレットの提供は、2025年1月21日を予定。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。