セダンで現代の「食う」、「寝る」、「遊ぶ」といった日常を実現
日産自動車は3月23日、「ブリコラージュ( Bricolage / 設計とは対を成す寄せ集めの想像性 )」の概念の元、自由な発想と創意工夫から生まれた約30の仕掛けが備わるプロトタイプセダン「コンテンポラリー ライフスタイル ビークル」を、翌24日の金曜日から日産グローバル本社ギャラリーで展示する。併せて23日より、これに関わる特別動画を公式YouTube上で公開している。
この「ブリコラージュ」的プロセスは、ゴールを決めて最適かつ高効率に到達する事を目指すエンジニアリングと異なり、対象の観察と創意工夫の連続を介して、思っていた以上のものを生み出す〝ブリコラージュ〟という考え方に基づくものだと同社では謳っている。
そうした発想から仕上がった「コンテンポラリー ライフスタイル ビークル」は、日産スカイラインのセダンパッケージをベースに、素人発想的な快適さを求めて「食べる」、「寝る」、「遊ぶ」ための仕掛けを詰め込んだプロトタイプモデルになっているという。
より具体的には、かつての日産の車両プロモーション( TVCM )のコピーを題材に、セダンとしての機能やスタイリッシュなデザインを損なわせる事なく、クルマと向き合い試行錯誤を重ねて創出した仕掛けを組み込んだ「遊び心溢れる」提案と言う事なのだろう。
このような試みを手掛けた上田 哲郎氏( モビリティ&AI研究所 エキスパートリーダー )は「人々の生活を豊かにするイノベーションは、電動化や知能化をはじめとするこれまでになかった高度な技術だけに留まりません。
観察や固定概念に囚われない発想により、すでに存在するものから新たな可能性を見つけだし、より快適な体験の提供に繋げることもイノベーションです。このようなイノベーションの実現にブリコラージュの概念をもとにしたプロセスはとても適しています。何より、試作している我々にとってとても楽しいものでした。
また、“くうねるあそぶ”、は30年以上前に発売した『セフィーロ』のキャッチコピーでした。あの頃描いた、セダンで〝食べる〟、〝寝る〟、〝遊ぶ〟の夢は今も続いています。この『コンテンポラリー ライフスタイル ビークル』は、その現代解釈版です。
ブリコラージュから導かれるイノベーションは、サステナビリティを推進する上での課題にも有効であると考えています。今回の『コンテンポラリーライフスタイルビークル』は、ブリコラージュがものづくりに与えるインパクトを示す第一弾に過ぎません。今後もこの『ブリコラージュ』の概念で新しいイノベーションを探求し、皆さまにワクワクをお届けしてまいります」と話している。
展示:日産本社ギャラリー(横浜市西区高島1-1-1)
期間:3月24日(金)~4月2日(日) ※展示期間は変更になる可能性がある。