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2024年5月9日【トピックス】

MMNA、米国内の自動車事故裁判で10億ドルの賠償命令

NEXT MOBILITY編集部

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三菱自動車・ロゴ

三菱自動車は5月8日(米国発)、米ペンシルベニア州フィラデルフィア一般訴訟裁判所での製造物責任訴訟に於いて、子会社である「Mitsubishi Motors North America(以下、MMNA)」が、原告に対して現地時間の6日付で〝10億1000万ドル〟の損害賠償金の支払いを命じる判決が下されたことを発表した。MMNAでは、この判決を不服として、控訴を予定している。

 

[訴訟の概要]

1.裁判所および判決日
– 裁判所:米国ペンシルベニア州 フィラデルフィア一般訴訟裁判所
– 判決日:2024年5月6日(米国現地時間)

 

2.被告(MMNA)の概要
– 名称 : Mitsubishi Motors North America, Inc.
– 所在地 : 米国テネシー州ウィリアムソン郡フランクリン
– 事業内容 : 自動車の販売
– 資本金 : 398.812百万ドル
– 代表者の氏名 : Mark Chaffin(President and CEO)

 

3.原告の概要
– 氏名:Soomi Amagasu氏(原告個人およびFrancis Amagasu氏の配偶者および代理人としての地位に基づく)
– 所在地 : 米国ペンシルベニア州バックス郡

 

4.訴訟の原因および訴訟提起に至った経緯
訴訟は、原告の夫であるFrancis Amagasu氏が、1992年製の「Mitsubishi 3000GT」を運転中に、2車線道路で前方の車を追い越す際に発生した事故(2017年)を巡るもの。

 

原告側は、ドライバーのFrancis Amagasu氏が事故で重症を負った責任は、同車の拘束システムの欠陥に起因するとして、三菱自動車とMMNAを相手取り、「5万ドル以上」の損害賠償を求める訴訟を、2018年11月にフィラデルフィア一般訴訟裁判所で提起。その後、2021年1月には三菱自動車に対する訴えは却下され、被告はMMNAのみとなった。

 

MMNAは、裁判で、車両には欠陥はなかったことを訴えていたが、今回、陪審員による評決を経て、2024年5月6日に判決が言い渡された。

 

5.判決内容
MMNAは、原告に対し、976百万米ドルの損害賠償及び33百万米ドルの遅延金利を支払え。

 

6.今後の見通し
三菱自動車およびMMNAは、この判決には承服しかねるとして、控訴を予定。現在、自社の評価基準に基づいて同訴訟に関する財務上の影響を見積もっているが、最終結果や財務影響は、現時点に於いては、予想困難であることから、今後開示すべき事項が発生した場合には速やかに告知するとしている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。