国土交通省は5月26日、ダイハツ工業から報告を受けた(19日と26日)、ハイブリッド車2車種(ダイハツ・ロッキー/トヨタ・ライズ)の衝突試験に係る型式指定申請時の不正行為について、以下の通り公表した。
1.ダイハツからの報告概要
<5月19日>
・ハイブリッド車両2車種(ダイハツ・ロッキー/トヨタ・ライズ)の型式指定申請時に不正行為があった。
・不正行為の内容は、審査機関(自動車技術総合機構交通安全環境研究所)に対し、審査項目の一つであるポール側面衝突試験に於いて、運転席側の社内試験データを提出すべきところ、助手席側の社内試験データを提出していた。
・自主的に出荷及び販売を停止する。
<5月26日>
・社内での独自の確認試験の結果、運転席側の安全性能も基準に適合していた。
・今後、更に事実関係や原因の調査を進める。
2.国交省の対応
・国交省では、この報告を踏まえ、ダイハツに対して以下の指示を行った(19日)。
– 不正行為のあったポール側面衝突試験について、速やかに安全性を確認すること。
– 事実関係、原因等の詳細を調査、検討すること。
– 他の試験項目・車種について不正行為がないか調査、報告すること。
・国交省は、24日からダイハツへの立入検査を実施すると共に、今後、試験車両に係る不正がないかを含め、組立工程から立会い、確認した試験を改めて実施する。
・今後の調査結果や報告等を踏まえて、厳正に対応する。
国交省は、型式指定申請に於ける不正行為は、自動車ユーザーの信頼を損なう行為であり、極めて遺憾であるとし、同社に対して、事実関係の詳細な調査および再発防止策の検討を実施し、速やかに報告するよう指示。引き続き、同社を指導し、安全性能の確保と再発防止の徹底について、厳正に対処していくとしている。