ブランド生誕115年を迎えたランチアは11月28日のトリノで〟デザイン・デー〟を開催。新たな電動化時代の到来を迎え、近未来モデルのスタイルコンセプトを提案した。( 坂上 賢治 )
同社は、電動化時代を迎える次の100年を定義するキーワード「ランチア プーラ デザイン(Lancia Pu+Ra Design)」を提唱。このデザインコンセプトは2024年から2028年の間に掛けてリリースされる3つの新たなランチアをイメージさせる3次元造形だとしている。
ランチアCEOのルカ・ナポリターノ氏は「新しい時代を開くランチアブランドの最初の車両にインスピレーションを与える立体マニフェスト〝ランチア プーラ ゼロ(Lancia Pu+Ra Zero)〟を紹介します。
今日は世界中のランチアファンを驚かせるルネサンスの始まりとなります。ランチアはヨーロッパのプレミアム市場に於いて再び魅力的で、尊敬され、信頼できるブランドとなるでしょう。今日が新しいランチアの始まりです」と語っている。
そんなランチア116年の歴史で、同社のブランドロゴの変遷は7度あった。今回8度目の刷新となった新ロゴは、新しいフラグシップ、新しいイプシロン、新しいデルタのためのコーポレートアイデンティティとして不可欠なものだと同社では謳っている。
ちなみにランチア フラミニアに最初に導入された1957年のロゴからエッセンスを受け継いだ新ロゴは、クラシックでな佇まいであり、シンプルでありながらも歴史に裏打ちされたホイール、旗、盾、槍、レタリングの特徴的な要素を改めて現代的に再解釈したものだという。
ランチアのデザイナーチームは、1907年のシンプルかつミニマリストなロゴを皮切りに1世紀以上に亘って使用されてきた過去7つのロゴバージョンを研究。
例えばカルロ ビスカレッティ・ディ・ルフィア伯爵によってデザインされた1911年のロゴから4本スポークのステアリングホイール、ハンドスロットルコントロール、長方形の旗、槍形のポールからインスパイヤを受け、更に1929年の三角形のシールドがステアリングホイールの円を縁取っているグラフィカルな純粋さに感銘を受けたという。
また未来のランチアデザインのエッセンスを具現化したランチア プーラゼロは、ランチアの新しいデザインのエッセンスと、新たな次世代車がどのように仕立てるかを体現する立体マニフェストであるとしている。
最後に同社は「新たなランチアのルネッサンスは、2024年から2年毎に1つずつ、3つの新モデルを含む10年間に亘る戦略展開を計画しています。
これはステランティスのデア・フォワード戦略計画の一環として進められているロードマップに沿っており、未来の持続可能性を求めて2028年に100%電気自動車のみを販売するようになるランチアの電動化戦略の一環です。
また新システムではオンライン販売を最大限に活用。最終的な目標はランチアをヨーロッパのプレミアムセグメントで信頼され、尊敬され、望ましいブランドにする事にあります」と結んでいる。