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2023年7月27日【トピックス】

JLR、内燃V8エンジン音を大英図書館に寄贈

坂上 賢治

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JLR傘下のJAGUARブランドは7月26日(英国ゲイドン時)、2025年からの全電動化への移行を前提に自社ブランドを象徴するスポーツカー「F-TYPE」のエンジンサウンドを大英図書館に寄贈した。

 

収録したエンジンサウンドはF-TYPEの車内外の両方からのV型8気筒スーパーチャージドガソリンエンジンの音。これを大英図書館に寄贈する事で、未来に於いても最後の内燃エンジンを搭載したJAGUARのスポーツカーのサウンドを愉しめるようにする事が目的であると話している。

 

なお同作業は、リグリアンサテンブラックのエクステリアカラーのF-TYPE R75(クーペ)最終モデル(ジャガースポーツカー誕生75周年記念車)の各ギアの加速時のエキゾーストノートを録音。30秒と47秒のサウンドトラックを作成。収録はゲイドン・エンジニアリング・センターの半無響室(JAGUARモデルの音質を開発・テストするために使用される防音室)で行われた。

 

JAGUARのシニア・サウンド・エンジニアのチャールズ・リチャードソン氏は、「F-TYPEに搭載した最高出力575PS・最大トルク700NmのV型8気筒スーパーチャージドガソリンエンジンは、吸排気システムに施した綿密なチューニングにより独自のサウンドを奏でます。

 

同モデルを発売するにあたり、こうしたチューニングを85回以上繰り返し、その後も継続的な開発を行ってきました。

 

そんな私たちは、F-TYPE R75のエンジンサウンドを、今後何世代にも亘って記録したいと思っていましたが、サウンド・アーカイブを大英図書館へ寄贈する事で、それが実現します。これは私たちにとって大変栄誉な事です」と語った。

 

また大英図書館の野生動物および環境サウンドのキュレーターのシェリル・ティップ氏は、「世界中のJAGUAR愛好家のために、F-TYPEのエンジンサウンドを保存出来る事を嬉しく思います(録音データは2023年秋から大英図書館のアーカイブに格納予定)。

 

このエンジンの生産が終了しても、このユニークなサウンドは、今日では聞く事ができなくなった他の音源と共に大英図書館のアーカイブに保管される事になります。

 

30秒と47秒の音源は、エンジンの始動音から始まります。回転数が上昇し、600rpmの安定したアイドリングに落ち着く前のフレアサウンドは、JAGUARを象徴するこの8気筒エンジンの潜在的なパフォーマンスを示しています。

 

その他、F-TYPEの様々な状況におけるサウンドが含まれます。F-TYPEが加速すると、エキゾースト・システムのバルブが開いて排気経路が変化し、特有のエキサイティングなサウンドを奏でます。

 

更に8速クイックシフト・トランスミッションによる歯切れの良いシフトアップとシフトダウン時のサウンドに加え、4本出しテールパイプから発せられる弾けるようなエキゾーストノートも聴く事が出来ます」と述べた。

 

なお最適な再生品質を提供するため車外で録音されたサウンドは、先の通り今秋以降、大英図書館のウェブサイトで公開されるが、JAGUARのサウンドアーカイブサイトからも聴く事も出来る。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。