JR東日本スタートアップは12月8日、「JR東日本スタートアッププログラム2021」のDEMO DAY(発表会)で、メトロウェザーが総合グランプリ「スタートアップ大賞」となったことを発表した。
JR東日本スタートアッププログラムとは、ベンチャー企業や様々なアイディアを有する人々から、駅や鉄道、グループ事業の経営資源や情報資産を活用したビジネス・サービスの提案を募り、ブラッシュアップを経て実現していくプログラム。2017年度に初めて開催し、今回までに合計94件の提案を採択。鉄道事業やIT事業など幅広い分野の実証実験を行い、一部の取り組みは実用化にいたっている。なお、内閣府主催の2018年度第1回日本オープンイノベーション大賞において、経済産業大臣賞を受賞、2020年度第3回同賞において、環境大臣賞を受賞した。
また、「優秀賞」はカミナシ、207が受賞。さらに、「審査員特別賞」はミーチュー、ARKが受賞した。
「スタートアップ大賞」を受賞したメトロウェザーの東邦昭取締役は「将来は、この技術をさらに発展させ、車両の自動運転や線区全域の風況観測、ホーム転落検知システムなどへの応用も見据えている。鉄道の安心・安全に貢献したい」と喜びの声を語った。
なお、今回の採択企業13社は、順次テストマーケティングを展開するとしている。
プレゼンテーションするメトロウェザーの東取締役
■各賞の受賞事業者
スタートアップ大賞:メトロウェザー株式会社
「小型・高性能ドップラーライダーによる支障物検知」
【協業内容】独自の信号処理技術による小型・高性能ドップラーライダーを活用して、線路内の支障物検知を行う。線路内作業の安全性向上と、将来的な自動運転等鉄道現場への導入を目指す。
メトロウェザーの実証実験の概要
優秀賞:株式会社カミナシ
【協業内容】身の丈DXによる車両メンテナンス3.0の実現
優秀賞:207株式会社
【協業内容】駅を物流拠点としたラストワンマイル配送ビジネスの実現
審査員特別賞:ミーチュー株式会社
【協業内容】ファンコミュニティプラットフォームを活用した鉄道ファンコミュニティの形成
審査員特別賞:株式会社ARK
【協業内容】小型閉鎖循環式陸上養殖による安心安全な究極の地産地消モデルの構築
■今回の採択企業一覧