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2022年12月26日【イベント】

ジャガーTCSレーシング、新型フォーミュラEマシンを発表

坂上 賢治

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JLRジャパンは日本時間の12月26日、英ジャガーTCSレーシングが、第3世代( Gen3 )のFIAフォーミュラE世界選手権マシンの「I−TYPE6」を英国ロンドンにて披露したと発表した。

 

 

同車はフルバッテリーBEVレーシングマシンとしてABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン9の開幕に向けてシェイクダウン並びにテスト走行を繰り返し2023年1月14日メキシコシティの緒戦に備える。

 

I−TYPE6は、ジャガー史上最も先進的で高効率なREVのレースカーに仕立て上がっている。フォーミュラEレースカーとしては初めてフロントとリアの両方にパワートレインを装備。フロントには250kW、リアには350kWの回生装置を追加し、現在の第2世代にあたるGen2モデルの2倍以上の回生能力を実現している事から、従来のリアブレーキについてはあえて搭載していない。

 

 

来季、世界12の市街地サーキットを舞台に17レースを通してライバル達と鍔迫り合いを繰り返していく事となるI−TYPE6は、従来から74キログラムの軽量化と100kWの出力向上により、最高速度は200マイルに到達する。

 

 

ジャガーTCSレーシングは、I−TYPE6の左右非対称デザインを引き立たせるためカーボンブラック、サテンホワイト、洗練されたゴールドアクセントを施した異なるカラーリングを採用。この2台に共に今年3年目のシーズンを迎えるミッチ・エバンス選手とサム・バード選手が乗車する。

 

ジャガーTSCレーシングとジャガー・ランドローバーにとっては、電動レーシングマシンによる走る実験室となり、電動パワートレイン、サステナビリティ、ソフトウェア技術に関する重要なフィードバックをレースカーからロードカーへ反映していく構えだ。

 

 

シーズン9に先立ち、半導体開発のウルフスピードがオフィシャルパワーセミコンダクターパートナーとしてチームに参加。ソフトウエア開発企業のマイクロフォーカスは、新たにオフィシャルテクニカルパートナーとしての関係を更新した。

 

加えて今季からは、英国を拠点とするエンヴィジョン・レーシングへ自社のパワートレインを供給するため。ジャガーブランドのパワーユニットが搭載された4台のフォーミュラEレースカーがグリッド並ぶ。

 

 

ジャガーTCSレーシングのチーム・プリンシパルのジェームズ・バークレー氏は「ジャガーTCSレーシングにとって、来シーズンに向けた発表の日は常に誇らしく、エキサイティングな瞬間ですがGen3を控えた今年はこれまで以上に大きな意味を持ちます。

 

シーズン9では、最新のレースカーI−TYPE6と共にこれまでで最も競争力のあるスリリングな戦いをお見せ出来ると思います。象徴的な都市が開催カレンダーに追加され、新たなチームデザインにより、車両もジャガーのモダンラグジュアリーのビジョンと調和する芸術作品へと変貌を遂げました。

 

 

またジャガーのオフィシャルパワーセミコンダクターパートナーとして、ウルフスピードをチームに迎えられることを非常に嬉しく思っています。SiC技術に於ける専門知識は、ジャガーのパワートレインのパフォーマンスに於いて極めて重要な役割を果たします。

 

タイトルパートナーであるタタ・コンサルタンシー・サービシズは、新規および既存の組織と共に、それぞれがチームをサポートし、サステナブルな技術を加速するために専門技術を提供する極めて優れたパートナーのポートフォリオを保有しています。

 

 

フォーミュラEに参戦して7シーズン目を迎えるにあたり、チームとしての成果を振り返りました。ジャガー TCSレーシングは、レースコース上での成功を超えて果たすべき重要な役割を担っており、2025年からジャガーがBEVブランドとして生まれ変わる事を支えていくという事を大変誇りに思います。

 

昨シーズンの戦績は極めて素晴らしく、過去最高のポイントを獲得しましたが、私たちは更に良い結果を出せる筈です。そのために戦っているのです。私たちには、I−TYPE6と優秀なチームがあり、今シーズンの結果を楽しみにしています」と述べた。

 

またドライバーのミッチ・エバンス選手は「昨シーズンはドライバーズランキングで2位になり、過去最高のシーズンでした。今シーズンはさらに良い結果を残したいと思っています。

 

新しいI−TYPE6は、さらにパワーとスピードが進化し、戦闘力が大きく向上しています。私たちは、これを最大限活用できるように日々努力を続けています。

 

フォーミュラEはきわめて競争の激しいカテゴリーですが、1月から始まるシーズンが待ちどおしく、ドライバーとしてもチームとしても世界選手権を制覇するために戦います」と話している。

 

更にドライバーを務めるサム・バード選手は「昨シーズンは好不調の波が大きく、ケガもあってシーズンを最終戦まで戦うことができませんでした。

 

シーズンオフの期間にリセットし、さらにパワーアップして戻ってきます。チームのためにこれまで以上にハングリーに挑戦します。

 

私たちはあらゆる努力をしてきました。3年目のシーズンに、私たちの姿をお見せできるのを本当に楽しみにしています」と結んでいる。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。