日本自動車連盟(JAF)は7月29日、〝子供やペットを車内に残したままのキー閉じこみ〟による出動件数が、昨年8月の1カ月間に71件あったことを公表し、自動車内に於ける熱中症に対しての注意喚起を行った。
〝子供やペットを残したままのキー閉じこみ〟に関するデータ
・2023年8月1日~8月31日の1カ月間にJAFが出動した「キー閉じこみ」の救援のうち、子供やペットが車内に残されたままであったケースは全国で71件(子供:35、ペット:36)。このうち、緊急性が高いと判断し、通常の開錠作業ではなくドアガラスを割るなどしたケースは3件あった。
・現場での聞き取り調査によると、閉じこみの原因には「子供が鍵で遊んでいたら施錠してしまった」「ペット(犬)が誤って運転席ドアのロックボタンを押してしまった」などがあった。
・JAFが実施した真夏の車内温度の検証テストによると、送迎用バスとミニバンを比較したところ、車両サイズによる車内温度や熱中症の危険性に大きな差はなかったが、曇天でも1時間後には車内温度が40℃を超え、暑さ指数は危険レベルに達し、日照時にはさらに温度が上昇した。
今年の夏は例年よりも猛暑が続くと予想
・日本気象協会の久保智子気象予報士は、今年8月の気温について、日本付近でチベット高気圧と太平洋高気圧の張り出しが強まるため、気温は全国的に平年より高く、猛暑になると予想。最高気温35℃以上の猛暑日が続いたり、地域によっては40℃以上になったりする可能性があるほか、夜間も気温が下がりにくいため、昼夜問わず、万全な熱中症対策が必要であるとしている。また、9月の気温も東日本や西日本を中心に平年より高く、厳しい残暑が続くことが予想されるとしている。
日本気象協会推進「熱中症ゼロへ」プロジェクトの協力団体でもあるJAFは、以上を踏まえて、「少しの時間だから」「寝ているから」などの理由で車内に子供を残したままでクルマを離れることで、車内熱中症を引き起こす事故になりかねないことから、天候や気温に関わらず、絶対に子供やペットを車内に残して離れないよう呼び掛けている。
■関連リンク:(JAF)真夏の車内温度~車両の大きさによって差はあるのか?~(JAFユーザーテスト)