本田技研工業傘下のアメリカン・ホンダモーターは3月1日、米国に於いて自社のハンズフリーパーソナルモビリティ〝UNI-ONE(ユニワン)〟に最新技術を組み合わせた拡張現実(XR/Extended Reality)モビリティ体験を提案する。
これは来たる3月10日から3月13日まで米国テキサス州オースティンで開催される音楽・映画・テクノロジーを含む大規模カンファレンス&フェスティバル「SXSW 2024(サウス・バイ・サウスウエスト)」で披露されるもの。
UNI-ONEは、同社が2022年に公開した着座型で両手が自由に使えるパーソナルモビリティ。座面を上下させることができるため、立っている人に接する際には座面を上昇させ、着座している人や子供と接する際には座面を下降させることで、まわりの人と目線を合わせて仕事をしたり、移動することができる。
ロボティクス研究から生まれたバランス制御技術と、前後・左右・斜め360度自由に移動できるホンダ独自の車輪機構〝Honda Omni Traction Drive System(オムニ トラクション ドライブ システム)〟を採用しており、座面上昇時には身体を傾けて体重移動するだけで歩行するように移動できる。座面下降時には、ジョイスティックによる簡単操作で乗り物感覚で移動できる。
今回はSXSW2024にて、UNI-ONEを用いた新たなXRモビリティ体験「Honda XR Mobility Experience」を提案する。
今展示では、メディアアート・広告・エンターテインメント・建築・都市開発などの広域環境を実証ベースに据え、豊かな体験提案を実行してきたフロウプラトウ(Flowplateaux)とアブストラクトエンジン(Abstract Engine)が生み出すインタラクティブな映像コンテンツと、ホンダのUNI-ONEを組み合わせることで仮想現実(VR/Virtual Reality)と実際のモビリティを融合させた、全く新しい世界初のXRモビリティ体験を提供する。
VRゴーグル装着時の映像:XRにてハーフパイプを滑走するイメージVRゴーグル装着時の映像:XRにて大空を浮遊するイメージ
参加者は、VRヘッドセットを装着してUNI-ONEに乗ることで、大空を浮遊するような感覚や、実際の速度以上の加速感でハーフパイプを滑走しているような感覚など、視聴覚と身体感覚が連動したこれまでにない没入体験が得られるという。
本田技研工業では今後、「米国に於いて商業施設やテーマパーク、エンターテイメント施設でのXRモビリティ体験を通じ、ユーザーニーズへの対応と事業性に関する検証、活用の広がりの検討を行います」と話している。
UNI-ONE 主要諸元
大きさ(全長×全幅×全高):
- ハイポジション時 650×580×920mm
- ローポジション時 770×680×770mm
重量:70kg
乗員最大重量:110kg
最高速度:時速6km(時速4kmに設定可能)
航続可能距離:8km ※走行条件による
バッテリータイプ:交換式リチウムイオンバッテリー
充電時間:最大2時間
走行条件:
段差・傾斜:
- 車椅子走行可能エリアを想定
- 段差:直進方向は20mmの高さまで対応
- 全方位は屋外バリアフリー相当の段差に対応
- 傾斜:6度まで対応
滑りやすい路面:濡れたPタイル相当に対応。水たまり走行可能
公道:道路交通法に基づき公道は特区申請で走行可能(日本国内)
防水/雨天対応:IPx4相当
安心安全:
- 乗降しやすさ:シート昇降機能あり
- セーフティー:転倒に至る前にシートを降下し、着地補助輪で着地
※今後の開発状況によって変更がある
参考情報
・UNI-ONE公式WebサイトURL:
https://global.honda/jp/tech/Hands-free_seated_personal_mobility_device_UNI-ONE/
SXSW 2024概要
開催日程:2024年3月8日(金)~3月16日(土)
場所:米国テキサス州オースティン
Honda 出展概要
開催日程:2024年3月10日(日)~3月13日(水)
場所:オースティン・コンベンションセンター(米国テキサス州オースティン)
出展ブース番号:729