日野自動車は5月15日、パシフィコ横浜で22日~24日まで開催される「人とくるまのテクノロジー展 2024 YOKOHAMA 」および、愛知国際展示場(Aichi Sky Expo)で7月17~19日まで開催される「人とくるまのテクノロジー展 2024 NAGOYA 」(主催:自動車技術会)に出展すると発表した。
同社では、「豊かで住みよい世界と未来」の実現に向け、カーボンニュートラルや物流に於ける省人化・効率化や安全性の向上といった顧客の困りごと、社会課題の解決に取り組んでいることから、今回のイベントでは、カーボンニュートラルの取り組みを中心に、自社の先進技術を紹介する。
[主な出品内容]
(1)日野標準電池パックイメージモデル(初公開)
〝カーボンニュートラルに向けた日野の取り組み(2023年10月公表)〟で紹介した「標準電池パック」のイメージモデルを、日野として初めて公開。
同製品では、電池パックを標準化し、広く普及しやすい構造とすることで、電池セルの進化を制約せず、さらには電池パックの組み合わせにより、必要エネルギーが異なる様々な用途・車型に対応できるようにすることを目指している。
また、同社では〝車両を電池を除く価格で購入し、電池はエネルギーとセットで使った分のみ支払うことで、電池は賢く無駄なく使うことができる〟との考えの下、〝車両〟と〝電池〟の所有権を分離する車電分離の検討を進めていることから、業界をまたいた賛同者を得るため、新たな仕組みづくりを提案する。
(2)小型BEVトラック「日野デュトロ Z EV」 キャブシャシモデル
BEV専用シャシを用いた超低床構造により、荷役作業性や乗降性を向上させることでドライバーの負担軽減に貢献、ラストワンマイル配送の現場での使い勝手とゼロエミッションを両立することを目指した小型BEVトラック「日野デュトロ Z EV」。イベントでは、この超低床を実現するために開発した専用シャシのモデルを展示する。
また、名古屋会場では、西鉄車体技術が同車両を改造し、製作した小型ノンステップBEVバス「HINO N-MOBI」も展示される予定。
<日野デュトロ Z EVのスペック>
※1:容量は40kWh(日野調べ)。
※2:WLTCモードは、市街地、郊外、高速道路の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モード。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法(急発進、エアコン使用等)に応じて大きく異なる。
(3)【名古屋会場】燃料電池大型トラック「日野プロフィア Z FCV」(走行実証中)
積載量や航続距離など、実用性と環境性能の高次元での両立を目指して、トヨタ自動車と共同開発。現在、実用化に向けて、顧客に実際に使用してもらう走行実証を進めている大型の燃料電池トラックを紹介する。
<日野プロフィア Z FCVのスペック>
※3:都市間・市街地走行モードでのトヨタ・日野測定値。
(4)顧客の困りごと、社会課題の解決
顧客・社会課題の解決に向けた日野の取り組みの全体像や、自動運転、安全技術といった個別の取り組み、商用EVの導入・運行支援事業に取り組むCUBE-LINX、異業種混載、ダブル連結トラック、量子コンピューターを活用した物流最適化システム「NeLOSS」など、物流の生産性向上を目指すNEXT Logistics Japanを紹介予定。