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2023年11月2日【トピックス】

GfK Japan、中国EVに対する欧州消費者の意識調査

坂上 賢治

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中国ブランドの車を購入する可能性があると回答した人は、全体の49%

 

GfK JapanのMCI(Marketing & Consumer Intelligence)は11月2日、ベルギーの自動車保有者1200人を対象に行った中国EVに対する意識調査の結果を発表した。

 

世界の自動車市場で中国EVの存在感は増しており、多くの自動車メーカーの脅威となっている。そうしたなか先の通りベルギーを対象に中国ブランド車の購入意向を聞いたところ、ベルギーの車保有者全体では、「購入する可能性がある」と回答した人は5%、「少しある」44%、「購入しない」51%という結果であった。

 

 

18-34歳の比較的若い世代では62%が「購入する可能性が若干ある」と回答

 

しかし年代別にみると、若い世代の方が購入意向は高い傾向が見られた。中国ブランド車に対する良い印象として最も多かったのが「技術力の高さ」で、「デザイン」と「価格」が続いた。

 

世代別に見ると、Z世代と呼ばれる24歳以下において電気自動車を検討する人は14%で上の世代よりも高い傾向が見られた。一方で電気自動車だけでなく、ハイブリッド、プラグインハイブリッドも含む代替パワートレイン車全体の意向率は、57歳以上のベビーブーマー世代の61%と最も高い結果であった。

 

中国EVの広告画像でブランド名を隠した場合、全8割がその車を高く評価

 

実際の中国EVの広告画像について、ブランド名を隠してその印象を聞いたところ、全体の8割以上が大変良い車であると高く評価した。その車が中国車であると認識できた人は15%だけで、フランス車やドイツ車であると誤認識した人が多かった。

 

この結果から、短期的には中国EVがベルギーの消費者から広く受容されるのは難しいと思われる。

 

しかし「中国車」という要素を除いた場合には車自体の印象は好意的に受け入れられること、若い世代は比較的中国車の購入意向が高いことから、中長期的には、低価格を武器に市場でさらなる存在感を増してくることが予想される。

 

 「シノモビリティサーベイ」概要
調査期間:2023年実施
調査国:ベルギー
調査対象:自動車保有者1200名
調査方法:インターネット調査

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。