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2023年12月13日【イベント】

エレクトロビット、CES2024で全方位SDM製品を展示

坂上 賢治

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独・エレクトロビットは、2024年1月9日から1月12日に米国・ラスベガスで開催される世界最大級のハイテク技術見本市「CES2024(主催:全米民生技術協会)」で「SDM/ソフトウェア・デファインド・モビリティ(Software-Defined Mobility)」に係る全方位製品を展示する(独・エアランゲン発、12月11日)。

 

より具体的には、自動車アーキテクチャ及び仮想開発ソリューション、最先端のデジタルコックピットなど車内のユーザー体験に至る、ソフトウェア定義型自動車(SDV)実現に向けた全方位ソリューションを提案するという。

 

これまで同社が、数十年の経験を経て蓄積してきたソフトウェアとサービスソリューションは、既に6億台以上の車両と50億以上の組み込みデバイスで実証済みであり、これらの独自技術を介して、未来を見据える世界の自動車メーカーの次世代車開発をサポートしていくとしている。

 

エレクトロビットの最高製品責任者マイク・ロバートソン氏(Mike Robertson)は、「私達が目指すべきゴールは、現在、自動車メーカーが取り込んでいる複雑なソフトウェア・デファインド・モビリティ(SDM)に係るシステム開発を、より容易に取り組める環境としてご提供するべくお手伝いしてくことです。

 

当社は、SDMの開発プロセスを簡素化し、確かな製品とサービスを提供することを目指して、自動車産業界への新規参入を目指すユニコーン企業、既に先端ソリューションを有する技術企業などと緊密に連携することを介し、最終的にお客様企業のビジョン実現を通して世界を動かします。

 

今回のCES2024では、LVCC(ラスベガス・コンベンション・センター)西ホール#4117のエレクトロビットのブースで、当社のソリューションがどのように自動車を根底から変革していけるかをご覧頂き、また実際に体験頂くこともできます」と説明している。そんなエレクトロビットが実施するデモンストレーションの内容は以下の通り。

 

インタラクティブな車載オペレーティングシステム(OS)フレームワーク
まず当該ブースのデモでは、EB corbos Linuxの最新バージョンが取り上げられ、車載OS上で動作するSDVの様子を包括的かつ的確に確認できる。

 

同社のソフトウェアは、車両のライフサイクル全体に亘る安心運行と、信頼のセキュリティ能力を実現しつつも、開発過程に於けるテクニカル面の複雑さを軽減できるよう設計されている。

 

そこで当該のデモンストレーションでは、自社システムをオープンソースソフトウェアUbuntu上で稼働させるなど、他社製品と連携させた最新パージョンの〝EB corbos Linux – built on Ubuntuの柔軟性が一番の見どころとなっている。

 

またこうしたエレクトロビットの取り組みは昨月、フロスト&サリバンからグローバル車載OS業界でのベストプラクティス企業として「2023年イネーブリング・テクノロジー・リーダーシップ アワード(2023 Enabling Technology Leadership Award) 」を受賞した。

 

AWSとのクラウドベースのECU仮想化
クラウドベースの仮想開発・検証・テストを含む最新機能では、同社ブースと隣接するAWSのブース(LVCC西ホール#3901)でも、その様子が確認できる。

 

そんなエレクトロビットの仮想化環境は、少ないハードウェアでもECU開発を可能にするもので、カーボンフットプリントを大幅に削減しながら、開発プロセスをスピードアップできるという。

 

次世代デジタルコックピット
曲面スクリーンディスプレイではUnreal Engine と Android Automotiveを搭載。発表されたばかりのエレクトロビットTheming Engineの技術を駆使し、没入感のある車内体験を当該ブースに於いて再現する。

 

こうしたエレクトロビットのソフトウェア並びにサービスソリューションは、先に新参入したソニー・ホンダモビリティのAFEELAプロトタイプを筆頭に、様々な自動車メーカーが目指すビジョンの実現を支援しているとした。

 

〝Security by design(設計によるセキュリティ)〟
同領域では、エレトロビット傘下のアルガスと共に、自動車サイバーセキュリティの脅威に対するセキュリティと対処について、最先端のアプローチ手法をデモンストレーションを介して提案する。

 

具体的には、ECUからクラウドまで、セキュリティに対するエンドツーエンドのアプローチと、同社ソフトウェアがコネクテッドカーの量産から、個々車両のライフサイクル全域に至るまで、どのような役割を果たすかを紹介する。

 

パートナーエコシステム
モビリティの未来を実現するためにエレクトロビットが提携しているパートナーを含む、同社コンソーシアムの広範なネットワークを紹介する。

 

CESでは、AWSに加え、Sony Honda Mobility (LVCC中央ホール#20908)ではAFEELAプロトタイプにエレクトロビットのソフトウェアを搭載し、またコンチネンタル(LVCCセントラルプラザ#25)もSDVコンセプトカーにエレクトロビットソフトウェアが組み込まれる予定となっている。

 

最後に、エレクトロビットCEOのマリア・アンハル氏(Maria Anhalt)が、1月8日午後3時(現地時間)、LVCC西館、レベル2、W232で開催されるCESリサーチサミットのパネルディスカッションに登壇。

 

「スマートカーを解明する:その真の定義とは?」で講演する。アンハル氏は、エヌビディアで自動車部門の副社長を務めるダニー・シャピロ氏(Danny Shapiro)、インフォーマテックでアナリストを務めるエドワード・ウィルフォード氏(Edward Wilford)、マイテ・ベゼラ(Maite Bezerra)氏と共に登壇。

 

高性能コンピューティング、コネクティビティ、ソフトウェアプラットフォームがどのように現況を変えつつあるのかを探る。司会は、インフォーマテックのエドワード・ウィルフォード氏(Edward Wilford)が務める。なお以上を含むCES2024に於けるエレクトロビット・ブースの詳細などは同社サイトを閲覧されたい。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。