ダイハツ工業は5月19日、4月28日公表の海外向け車両の側面衝突試験(UN-R95)の認証申請に於ける不正行為について、その後の社内点検で、新たにダイハツ・ロッキーおよびトヨタ・ライズのハイブリッド自動車(HEV)のポール側面衝突試験(UN-R135)に関する認証手続きに於いても不正行為が判明。同日、両車の出荷・販売を停止したと発表した。
ポール側面衝突試験(UN-R135)では、左右の試験を実施する必要があり、その試験データの提出が必要になるが、今回、助手席側(左)は立会いのもと試験を実施していたが、運転席側については右側の社内試験データを提出すべきところ、左側のデータを提出していたと云う。
今後の対応などについて、ダイハツは、確認が終わり次第、改めて報告するとしている。
<対象車種>
■ダイハツ・ロッキーHEV
・販売開始:2021年11月
・累計販売台数(2023年5月18日時点):22,329台
■トヨタ・ライズHEV
・販売開始:2021年11月
・累計販売台数(2023年5月18日時点):56,111台(55,111台より訂正)
ダイハツでは、今回発覚した不正行為は車の安全に関わる領域でのものであり社会的に許されるものではないこと、また、発生の原因には経営陣が現場に寄り添えず、法令遵守や健全な企業風土の醸成が疎かになる中、正しいクルマづくりを見失っていたことが考えられるとしている。
その為、今回の不正を、単にひとつの業務行為の問題で終わらせることなく、企業グループ全体の理念、行動指針に結びつけた改革となるよう、先ずは全員で立ち止まり、不正行為をせざるを得なくなった背景・環境・真因を徹底的に究明。
第三者委員会による事案の全容解明および真因分析に全面的に協力すると共に、経営マネジメントは直ちに現場とのコミュニケーションをとり、本音で話のできる職場つくりに注力。膿を出し切り、二度と同じ過ちを繰り返さない会社へと変える決意で、改善・再発防止に取り組んでいくとしている。