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2023年6月13日【イベント】

ブガッティ、ル・マン24時間100周年でボリードを公開

坂上 賢治

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ブガッティ(Bugatti)は6月12日の午後、100周年を迎えたル・マン24時間レースを舞台にトラック上での走りに注力した新型ハイパーカーで〝火球(流星の中でも特に速く明るい流れ星)〟を表す「ボリード(Bolide/車両価格400万ユーロ)」を披露した。この日のサルテサーキットで、ボリードのステアリングを握ったのは1988年ル・マン勝者のアンディ・ウォレス氏。

 

ウォレス氏は「100周年を迎えたル・マン24時間レースの開催期間に於いて、サルテ・サーキットを1周3分07秒1で走破する新型ボリードに乗る機会が得られたことは、自身にとっても特別な体験でした。

 

 

ボリード独自の高いダウンフォースの発生量と、それに伴うタイヤのグリップレベルは素晴らしく、まさにレーシングカーのような戦闘能力を備えたクルマでした」と語った。

 

またブガッティ・オートモービルズのクリストフ・ピオション社長は「この新たなブガッティのデビューは、ル・マン100周年の歴史に華を添えるものです。

 

 

今から100年前の初開催レースにも参加していた私たちは、ル・マン24時間レースと長く深い繋がりがあります。今回ブガッティを代表して、ル・マンで新たな時を刻めたことをとても誇りに思います。

 

サーキットでの走りに最適化させたボリードの核となるのは、F1マシンに迫るボディコンストラクションと徹底的に空力特性を先鋭化させたカーボン・ボディ(車高はシロンよりも300mm低い995mm、320km/h時のダウンフォースはリアウイング1800kg、フロントウイング800kgの荷重に到達する)。そしてそのなかに収められたクアッドターボ+8.0リッターW16 エンジン(最大出力1850ps/最大トルクが188.6kgm)の戦闘能力にあります。

 

また安全面では、FIAの基準に従って設計されたHANSデバイス、自動消火システム、けん引装置、軽量のポリカーボネート製ウィンドウ、6ポイントハーネスシステムなどが装備されています。

 

 

併せて、よりハードな走りを保証するブレーキシステムもボリードにとっては、とても重要なコンポーネントのひとつとなります。

 

我々はブレンボSpAからのインスピレーションを得て、390mmブレーキディスクと独自のキャリパー (フロントに8ピストン+リアの6ピストン) を備えた専用ブレーキ システムを開発。これによりダイナミックな運転能力を十二分に発揮できる仕様になっています」と新たな車両の実力について説明した。

 

 

加えてブガッティは、この日、ワンオフのEB110Sル・マ​​ンとブガッティ・タイプ50Sも登場させて100周年のパレードに参加。

 

 

特にタイプ50Sは、1930年代初頭にル・マン24時間レースで活躍したもの。当時のレジェンドドライバーのルイ・シロン選手とアルバート・ディーヴォ選手がトップの座を争うなか、この時期、タイヤなどの足まわりパーツがエンジンパワーに見合う性能を確保させるため相当苦労したという逸話がある。

 

 

なおこのタイプ50Sは、ル・マン24時間博物館に於ける100周年記念特別展示の一環としても車両展示された。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。