スバル(SUBARU)は9月15日、AWD(All-Wheel Drive:全輪駆動)車が、国産初の乗用タイプ全輪駆動車「スバル レオーネ 4WD エステートバン」の発売(1972年9月)以降、今年9月に誕生50周年を迎えたことを発表した。50年に亘っての累計生産台数は、凡そ2,100万台(*1)。
スバルの世界販売台数に占めるAWD車(水平対向エンジンと組み合わせた(*3)、独自のシンメトリカルAWD)の比率は、現在98%(*2)にも上ると云う。
シンメトリカルAWDの最大の特徴は、縦置きに配置した水平対向エンジンを核に左右対称にレイアウトされたパワートレーンにあるが、スバル車は、この水平対向エンジンのもたらす低重心とパワートレーンの優れた重量バランスにより、あらゆる天候・路面で優れた走行性能を発揮。
スバルでは、このハードウェアの強みに加えて、「人を中心としたクルマづくり」の考え方の下、クルマと乗員の一体感を高めるつくり込みを続け、高い次元での「安心と愉しさ」を実現してきたと云う。
電動化に於けるAWD
スバルでは、日本をはじめ世界各地域で展開する「e-BOXER(*4)」搭載車に於いて、モーター駆動の応答性の高さを活かしたより緻密なAWD制御を実現。雪上や氷上といった滑りやすい路面での安心感や、ラフロードなど悪路での走破性を更に向上。
また、グローバルEV「ソルテラ」では、EV専用AWDシステムの「前後独立モーター駆動式AWD」を採用。2005年から続くモーター駆動AWD制御の研究で積み重ねてきた技術・知見を織り込むなど、高い走破性と走りの愉しさを実現するなど、電動車のAWD技術の進化を続けている。
スバルAWD車の誕生50周年に際し、代表取締役社長の中村知美氏は、「スバルの安全思想と走りの愉しさを支える中核技術であるAWDシステムは、半世紀にわたり絶えず磨かれてきました。電動化の時代においても、モーター駆動とAWD制御の協調でAWD性能を更に高め、走りの安定性、動的質感、操る愉しさといった『スバルらしさ』を追求していきます」と語っている。
スバルは今後も、独自のコア技術の進化を追求するとともに時代変化に応じた新技術との融合を図り、世界中のお客様へ「安心と愉しさ」を提供していきたいとしている。
*1:2022年9月15日現在。シンメトリカルAWD以外のAWDを含む。
*2:他社からのOEM供給車を除く。
*3:ガソリン車、HEV、PHEV。
*4:e-BOXER:水平対向エンジンと電動技術を組み合わせたスバル独自のパワーユニット。シンメトリカルAWDのレイアウトをベースに、コンパクトで高性能なモーターとリチウムイオンバッテリーを左右対称・一直線上に配置。(中国仕様ユニット名称は「INTELLIGENT BOXER」)。
■(スバル)SUBARUオンラインミュージアム・初代 レオーネ 4WD エステートバン:https://www.subaru.jp/onlinemuseum/find/collection/1st-leone-estate-van/index.html