日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員会 は12月5日、同日開催した〝日本カー・オブ・ザ・イヤー(JCOTY)2024-2025〟の最終選考会で各賞を決定。「ホンダ フリード」が今年度のイヤーカーを獲得したことを発表した。
なお、輸入車部門は「MINI クーパー」が、デザイン部門は「三菱 トライトン」が、技術部門は「ホンダ CR-V e:FCEV」が、そして実行委員会特別賞は「マツダ e-SKYACTIV R-EV」がそれぞれ獲得した。
45回目となる今年度は、昨年の11月1日から今年の10月31日までに日本国内で発表または発売された全31台の乗用車がノミネート。11月6日の第一次選考で、それら31台の中から、自動車評論家、ジャーナリストからなる選考委員59名の投票により、最終選考会に進出する上位10台の「10ベストカー」(※)が選定された。
今回、その中から、同じ選考委員による最終選考投票が行われた結果、「ホンダ フリード」が今年度のイヤーカーを受賞した。
※2024-2025 10ベストカー:スズキ フロンクス、トヨタ ランドクルーザー 250、ホンダ フリード、マツダ CX-80、三菱 トライトン、レクサス LBX、BYD シール(SEAL)、ヒョンデ アイオニック(IONIQ)5 N、MINI クーパー、ボルボ EX30。
<得点結果>
1位:ホンダ フリード(本田技研工業)220点
2位:マツダ CX-80(マツダ)196点
3位:MINI クーパー(ビー・エム・ダブリュー)172点
4位:スズキ フロンクス(スズキ)110点
5位:レクサス LBX(トヨタ)70点
6位:ヒョンデ アイオニック(IONIQ)5 N(ヒョンデ モビリティ ジャパン)52点
7位:トヨタ ランドクルーザー 250(トヨタ)44点
8位:BYD シール(SEAL)(ビーワイディーオートジャパン)32点
9位:ボルボ EX30(ボルボ・カー・ジャパン)30点
10位:三菱 トライトン(三菱自動車)18点
[各賞受賞車・評価ポイント]
■日本カー・オブ・ザ・イヤー:本田技研工業(ホンダ)「ホンダ フリード」
<授賞理由>
居住性、使い勝手の良さに磨きをかけると共に、動的質感の向上、ひいては操縦の喜びをも加味することに成功したほか、ガソリンエンジンモデルに加え、ホンダ独自のハイブリッド「e:HEV」を加えたこと。また、ホンダが大切にしているM・M(マン・マキシマム、メカ・ミニマム)思想を見事に体現したことなどが評価された。
■インポート・カー・オブ・ザ・イヤー:ビー・エム・ダブリュー「MINI クーパー」
<授賞理由>
シンプルさ、痛快なドライブフィール、ラジカルさ…など、その伝統的名称からユーザーが期待するすべてを高次元で進化。10ベストカーに選出された4台の輸入車の中で、EVだけでなくガソリンエンジンモデルをラインナップしたのが同社のみであること。また、BMW7シリーズと同等の安全装備/運転支援システムを装備したこと。コクピットのデジタライズ、リサイクル素材の積極採用等、実用性と遊び心を満載させた点などが評価された。
■デザイン・カー・オブ・ザ・イヤー:三菱自動車工業「三菱 トライトン」
<授賞理由>
スリーダイヤモンドのお家芸である4WDを、一見武骨な、しかしだからこそ新しいライフスタイルを想起させる造形としたこと。具体的には、堅牢なフォルムに同社が「ダイナミックシールド」と呼ぶ大胆なフロントエンドのデザインを調和させ、難しいダブルキャブでありながらバランスの取れたプロポーションを実現していることなどが評価された。
■テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤー
本田技研工業(ホンダ)「ホンダ CR-V e:FCEV」
<授賞理由>
燃料電池車のパイオニアとして、未だマイナープレイヤーであるFCEVの民主化を目指し、スタックの小型化、高効率化を実現すると同時に、低コスト化と高耐久性も両立し、人気カテゴリーであるミドルクラスSUVカテゴリーに投入した意義。また水素ステーションが少ない不安を払拭するために、外部充電が可能なプラグインハイブリッドとして使い勝手を向上させた点などが評価された。
■実行委員会特別賞
マツダ「マツダ e-SKYACTIV R-EV 」
<授賞理由>
マツダ独自の技術として世界で初めて実用化に成功したロータリーエンジン。環境問題を理由に命脈を閉じたかに見えたその日本固有の技術資産を、発電機として用いる新しいパワーユニットe-SKYACTIVR-EVとして復活させ、未来に向けさらに進化させる道筋を拓いたことが評価された。