第一フェーズは最先端テクノロジーを競う実験場に
――では東京ベイeSGプロジェクトの第一フェーズとしては、主に先端テクノロジーの実験場として活用する事になるのでしょうか。
山本 ▶ そうですね。まずは現段階の制約を丁寧に1つずつ解決しつつ、現場の広大なフィールドを活かして、自由に実験して貰い、一緒に社会実装に向けた実証を行う事になります。
――空飛ぶクルマの実証領域では、先行プロジェクトの最初の3年間の間に実験が始まるとみて良いのでしょうか。
山本 ▶ 空飛ぶクルマに関しては、ボロコプターの機体の認証手続きが今後海外で行われると聞いています。
その後、日本で認証を取得。その後、段階的に試験飛行を行う流れになるでしょう。先ほど申し上げたように、社会受容性向上などの観点からも、早期のフライト実現に向けて関係機関と調整していきます。
――空飛ぶクルマの社会受容性を高める活動についてお聞かせ下さい。
山本 ▶ 空飛ぶクルマがどういうものなのか、一般の方々は、まだ良く周知されていないのが実態です。
ただ〝空を飛ぶ〟と言ってもヘリコプターと異なり、電動で稼働するため比較的低騒音で、かつゼロエミッションのモビリティである事。既存のヘリコプターなどの機体とは全く違う乗り物である事を、都民の皆様に周知して行かなければなりません。
いずれにしても空飛ぶクルマと呼ばれるエア・モビリティは、まさしく〝未来の乗り物〟であり、それらを活用する主役となるのは、子供たち・若者たちが対象となるでしょう。
そこで令和4年の秋、羽田空港で「未来のエアモビリティ体験フェス」と題したイベントも開催しています。
子供たちを対象に、ターミナルの一部をお借りして、実機の展示やJAXA(宇宙航空研究開発機構)による子供向けワークショップなどを実施しました。
VRを使った体感機会も設け、ワクワクした、楽しかった、と言う感想が多く寄せられました。小池知事も来訪して頂きました。今後もこうした取り組みを重ねて、認知度を高めて行きたいと考えています。