直近では乗員の健康状態をチェックするバイタルセンサーに着目
――先の子供の車内置き去り防止センサーの発表に合わせて、乗務員の健康状態などをチェックするバイタルセンサーに取り組んでいると表明されましたが。
平澤 あまり詳しくは言えないのですが、ある技術を使って人の体動を測りながら、そこにアルゴリズムを組み合わせる事で、対象の乗員が疲れているとか、怒っているとか、眠いとか、そのような感情をセンシングしてチェックする製品も近々定提供出来る見込みです。
この乗員の評価結果は、自動車メーカー毎によって扱いが異なります。しかし例えば眠そうであると検知された場合には、エアコンのスイッチが勝手に入り、涼風が出て来る、音楽が流れるなどで応用出来るものとなります。
――健康状態を感知して車を機能させる動きでは、人が危機になった際に、自動的路肩に停止させるシステムも開発されていますが。
平澤 コー・パイロットですね。それはおそらく次世代のジェネレーション製品になるでしょう。今は疲労とか眠気を感知し、それを基に何らかのアクションを起こすという段階です。
例えば、万が一心臓発作を起こし、自動運転で側道に止めるというのは、もう少し先の話で、今取り組んでいるのは、その前段階のところです。既に幾つかの自動車メーカー、ティア1と検討を始めています。
――三洋貿易の中で、モビリティ分野の比率は。
新谷社長 今期1000億弱の売上げを目指していますが、そのうち自動車の内装部材、そしてゴム関係、最終的に自動車関係に使われるものを入れますと、少なくとも半分以上、5~6割は自動車向けと言えるでしょう。次に売上比率が高いのは化学品関係です。
当社は昨今、注力4市場を重点分野に掲げており、その最初にモビリティがあって、ここが一番のコアビジネス。次にファインケミカル、各種素材ですね。三つ目はサステナビリティで、再生可能エネルギー関係です。四つ目がライフサイエンスです。