最終的に取り扱うゴム素材の6割以上は自動車向けに供給中
――合成ゴム事業も自動車分野とは関わりが深いと思いますが。
新谷社長 当社にはゴム事業部もあって、関連素材を扱っており、その6割以上は最終的に自動車向けに供給されています。
当社の場合は、海外メーカーの製品素材を日本に輸入し、日本企業に合うよう技術や文化の違いなどを最適化させて提供すると言うビジネススタイルを採っています。
その例を一つを挙げると、先ほど話に出たカナダのポリサー社がありましたが、同社は1990年にドイツのバイエルに買収されました。
その後、バイエルが子会社のランクセスを作ってスピンアウト。そこへ約10万人のバイエル社員のうち、2万5000人程度がランクセスに移りました。
ところが、後にそのランクセスはサウジアラビアのサウジアラムコと合弁。最初は50対50の比率によるものでしたが、今はサウジアラムコ100%の会社となり、社名がアランセオという会社になっています。
そんな同社の合成ゴム製品を当社は、日本国内でメイン製品として取り扱っており、石油最大手のサウジアラムコの該当製品を、当社は日系メーカー向けに最適化させた上で納入しています。
――供給先としては、やはり日系企業向けが主体になるのでしょうか。
新谷社長 突き詰めて得意分野は何かを考えた場合、やはり海外メーカーへ向けて製品を収めるよりも、日系企業向けに特化・最適化させるサービスへ集中したいと思っています。ただ日系企業といっても、事業展開の守備範囲は何も日本国内だけに限りません。