横浜ゴムは4月21日、タイヤ内面貼り付け型センサーを用いて乗用車用タイヤの摩耗状況を検知する技術を開発したと発表した。
この技術では、アルプスアルパインと共同開発中のタイヤ内面貼り付け型センサーから得られる、走行中のタイヤの繰り返し変形に応じた波形データを、独自の信号処理技術を用いて解析することで、新品と摩耗品の判別が可能。
タイヤ寿命を伸ばす効果のあるタイヤローテーションや、すり減ったタイヤの交換時期を、ドライバーや車両管理者に通知することで、経済的・環境的負荷の低減や安全性を考慮したタイヤメンテナンスを実現。また、自動運転車両に於いて、ドライバーや車両管理者による目視確認の機会が減ることが想定されるタイヤの摩耗状態を、クラウド経由で見える化することで、モビリティサービスの安全かつ持続的な運行にも寄与すると云う。
<SensorTire Technologyが実現するサービス像>
中期経営計画(※1)に於けるCASE(※2)、MaaS(※3)への対応策として、センシング機能を搭載したSensorTire(IoTタイヤ)の開発と、機動的なサービス力の強化による新たなタイヤソリューションサービスの展開を掲げる横浜ゴムは、昨年2月、乗用車用タイヤセンサーの中長期的な技術開発ビジョン「SensorTire Technology Vision」を発表。IoTタイヤから得られる情報のシームレスな提供により、新たなモビリティ需要の多様な変化に対応しつつ、安全な運行への持続的な貢献を掲げ、この実現に向けた活動の一環として、異業種との実証実験も行っている。
※1:2021年度から2023年度までの中期経営計画「Yokohama Transformation 2023(YX2023)(ヨコハマ・トランスフォーメーション・ニーゼロニーサン)」。
※2:Connected(コネクテッド)、Autonomous(自動運転)、Shared & Services(カーシェアリングとサービス/シェアリングのみを指す場合もある)、Electric(電動化)の頭文字をとった造語。
※3:Mobility as a Serviceの頭文字。地域住民や旅行者の移動ニーズに対応して複数の公共交通やそれ以外の移動サービスを最適に組み合わせて検索・予約・決済などを一括で行うサービス。