ヤマハ発動機は6月1日、産業用無人ヘリコプターFAZER(フェーザー)のエンジンを応用し、エンジンで発電機を駆動して発電した電力でモーターを駆動させる、ドローン用シリーズハイブリッドシステムの開発に着手したと発表した。
エンジン、モーター共に多くの技術と製品を有するヤマハ発動機は、エンジンを「動力」ではなく、「電源供給ユニット」として使うこのシリーズハイブリットシステムが、航続時間の観点から、バッテリー単独方式に代わる手段として重要な役割を果たすと考えていると云う。
そこで今回、長年の産業用無人ヘリコプター事業で信頼性の高さが裏付けられた「FAZER」搭載のガソリンエンジン(400cc/4ストローク)技術を活用し、新たな電源ユニットの開発に着手。バッテリー単独方式に代わる電源ユニットの実現を目指す。
<ドローン用シリーズハイブリッドコア・コンセプト(タイトル写真)概要>
– エンジン定格出力(発電電力):20.6kW(17.1kW)
– 使用燃料:レギュラーガソリン
– ユニット重量:約70kg
– 供給電圧:300V
– 連続飛行時間:最大約4hr
– ペイロード(燃料+積載物):最大約25kg
※カタログ値は現時点での想定値。
※コンセプトユニットには、発電エンジンユニット/バッテリー(補助動力)/インバーター/配線配管類が含まれる。
またヤマハ発動機は、今年3月、その試作モデル(シリーズハイブリッドコア・コンセプト)を大型のドローンに搭載し、実証試験を実施。軽量化が必須のドローンにおいて、最小限の部品で構成できるシステムについて検証した。
なお、このコンセプトモデルは、6月14日~16日に千葉県の幕張メッセで開催される「ジャパンドローン(Japan Drone)2021」に出展される。
ヤマハ発動機は、未来のドローン社会の実現に向けて、今後も軽量で高性能のドローン用シリーズハイブリッドシステムの開発を継続していくとしている。
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