WHILL社は6月16日、慶應義塾大学病院で 2020年9月から進めている外来受診の患者を目的地まで自動運転で移動させる 「WHILL自動運転システム」の実証実験エリアが2階に拡張したことと、システム導入以降、利用した患者の数は累計で4,000人を突破(2021年5月末現在)していることを発表した。
このシステムでは、パーソナルモビリティを使ってタッチパネル操作で目的地まで移動することができる。実証実験では、長距離歩行に不安のある患者や足腰に障害がある患者などに対して院内の移動手段を提供することにより、院内の快適な移動環境を整えるとともに医療サービスの向上を図っている。同時に、自動運転によりスタッフのサポートを必要とせずに自身で目的地まで移動することで、病院スタッフの負担を軽減することも目標としている。
2020年9月からの自動運転システムの利用者が累計で4,000人を突破するなど、安定的に運用されているとともに、利用した人のほか医療スタッフなどからも好評得ていることから、今回、1号館1階案内カウンターから正面玄関まで、および正面玄関から1号館1階案内カウンターまでの既存のルート2つに加え、2階のルートを拡張した。
■WHILL 自動運転システム
WHILL社が開発する、デザイン性と走破性に優れたパーソナルモビリティに自動運転・自動停止機能などを搭載した「WHILL 自動運転モデル」と、複数の機体を管理・運用するシステムから構成される、歩道・ 室内領域のための自動運転システム。あらかじめ収集した地図情報と、センサー群で検知した周囲の状況を照らし合わせ、自動走行および自動運転による無人での返却が可能。
■サービス拡張の概要
拡張時期:2021年6月1日〜
台数:1台
エリア・ルート:慶應義塾大学病院2号館2階(外来採血室〜1号館連絡通路スロープ手前)
対象:外来受診の患者
内容:患者をWHILL Model C2ILL自動運転システムにより、所定の場所に搬送する。往路は運転を必要としない自動運転モードで走行し、利用終了後は無人運転により元の場所に返却。