米アルファベット傘下のウェイモは12月16日( 米カリフォルニア州マウンテンビュー発 )、日本国内の交通事業社である日本交通、配車サービス企業のGOと連携。東京で自社の自動運転技術「Waymo Driver( ウェイモ・ドライブ )」の実力を実証するべく戦略的パートナーシップを締結した。
ウェイモにとって、この取り組みは米国外では初の技術実証の機会となる。そうした環境下で同車は、自社保有技術の安全性とパフォーマンスを、米国外でも立証するべく厳格な運用手段を採りつつ、日本政府の関係先、東京でのパートナー企業、地域コミュニティグループと綿密に協力。
世界で最も人口密度の高い都市環境の1つである東京での左側通行に適応させる他、都市の交通エコシステムに於いて真に有益な一部となることができのか、新たな環境下で、どれだけのパフォーマンスを発揮できるか、を含めた絶好の機会となるだろう。
ウェイモで共同CEOを務めるテケドラ・マワカナ氏は、「今実証は、未来の交通社会の姿を標榜する日本政府のビジョンと、その想いを一致させることから始まりました。長年に亘り、日本政府と東京都は、将来の交通ニーズに適応させた安全なモビリティ社会の構築を目指し、革新的な技術導入を推し進めるべく取り組んできました。
一方で当社は、日本の政策立案者、規制当局、地方の安全当局と連携し、自社の技術が東京の路上に於いて、信頼に足るサービスとしてシームレスに導入されるよう努めてきた経緯があります。そうしたなかで我々のJaguar I-PACEをベースとする25台のウェイモ車両が、いよいよ2025年初頭に東京に到着します。
当地では、当社パートナーの日本交通が車両の管理とサービスを監督。両社は密接に協力しながら、自動運転システムを搭載した車両の操作について日本交通のチームをトレーニングを重ねています。まず当初は、日本交通のドライバーが車両を手動で運転し、港区、新宿区、渋谷区、千代田区、中央区、品川区、江東区など、首都主要エリアでの自動運転用MAPを作成するところから始めます。
その後、シミュレーションを通じて車両に搭載したAIが新しい環境に適応。その評価を糧に次段階へと段階を追って進んでいき、更に得られた結果を再び厳格に評価していくことになります。
これは現在、一般公道での世界初の完全自動運転を実現させた米国内部でのアプローチ手段と同じです。私たちは、ウェイモを東京の皆さんにご評価頂くにあたり、詳細な進捗状況を提供しつつも、日本の皆様とそうした情報を逐一共有していきたいと考えています」と述べた。
また日本交通で代表取締役社長を務める若林泰治氏は、「3社で移動の未来を構築できることを大変光栄に思います。日本交通は96年にわたる運行ノウハウを惜しみなく活かし、東京の皆さまに自動運転タクシーを提供できるよう取り組みを進めてまいります。これは次の世代への貢献であり、自動運転技術の進展が日本におけるタクシー産業を発展させ、より安全で質の高い移動インフラの実現につながると期待しています」と語った。
加えてGOで代表取締役社長を務める中島宏氏は、「タクシーアプリGOを提供するGOは、ウェイモと日本交通の協力のもと、未来のモビリティ体験の実現にチャレンジできることを大変嬉しく思います。 世界をリードする自動運転技術と東京のタクシーサービスとを戦略的に連携することで、引き続きGOは日本における交通課題および社会課題を解決する革新的なサービスを提供していきます」と話している。