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2020年5月8日【テクノロジー】

ボルボ、次世代車に米・ルミナー社のLiDARを搭載

NEXT MOBILITY編集部

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ボルボ・カーズ(Volvo Car Corporation)は、米国シリコンバレーでLiDAR(ライダー)開発を行うスタートアップ企業「ルミナー社(Luminar Technologies)」と提携した。

 

ボルボは、ルミナー社のLiDAR(ライダー)と検知技術を次世代車に導入し、同社初の高速道路上での完全自動運転技術を実現。将来のアクティブセーフティ開発への足がかりにもしていくと云う。

LiDARセンサーは、数百万パルスのレーザー光を発し、実際の環境を3Dスキャンして物体の位置を正確に検出し、カメラやレーダーだけでは得られない視覚と知覚を提供する装置。インターネット接続なしに一時的なリアルタイムの地図が作成できるため、自動運転モードで安全に走行できる車を実現するうえで重要な役割を果たす。

 

 

 

 

ボルボは、次世代型プラットフォームであるモジュラー・アーキテクチャー「SPA2」のルーフに、ルミナー社のLiDARを継ぎ目なく一体化させ、2022年の生産開始時から自動運転に対応可能なハードウェアとして提供する予定。将来的にはSPA2ベース全モデルに標準装備する可能性もあると云う。

 

SPA2をベースにした車両では、無線ネットワーク通信でソフトウェアがアップデートされ、ドライバーが選択すれば、個々の地理的な場所や条件が安全であると確認された時点で、高速道路の完全な自動運転を可能にするハイウェイ・パイロット機能が有効になる。

 

 

 

 

このハイウェイ・パイロット機能を実現するために、ルミナー社の検知技術は、自動運転ソフトウェアと、今後のボルボの自動運転車に搭載されるカメラ、レーダー、ステアリング、ブレーキ、バッテリーなどの機能のバックアップ・システムと組み合わされて使用される。

 

さらに、ボルボとルミナー社は、LiDARの役割として、将来の先進運転支援システム(ADAS)の改善についても検討。また、量産化に向けた生産の安定化と検証のための協力関係を深めていくとしている。

 

 

ルミナー社との提携について、ボルボ・カーズの最高技術責任者であるヘンリック・グリーン氏は、以下のように話している。

 

「自動運転は、責任を持って安全に導入されることによって、歴史上最も人命を救う技術の一つになる可能性を秘めています。正しい判断が行われるために必要となる視界を将来のボルボ車に与えることは、安全に走るうえで重要なステップとなります。
 間もなく、あなたのボルボは、車が安全だと判断したときに、高速道路で自動運転ができるようになります。
 その時点で、あなたのボルボが運転に責任を持ち、あなたはリラックスして道路から目を離し、ハンドルから手を離すことができます。時間の経過とともに、無線ネットワーク通信のアップデートにより、車が自ら運転できる領域を拡大していきます。私たちにとって、安全な自動運転の導入は、段階的であるべきなのです」。

 

また、ルミナー社の創業者でありCEOのオースティン・ラッセル氏は、以下のように話している。

 

「ボルボは、人命を守る最先端の安全技術の標準化を業界全体で推進してきた自動車の安全分野におけるパイオニアとして認知されています。
 安全性における次の時代は自動運転にあり、今回もボルボは業界をリードして大きなマイルストーンを達成しました。私たちは、量産化を可能にするためのコスト、性能、自動運転レベルの重要な課題を解決しボルボとともにこの技術を世界に提供していきます」。

 

 

■Luminar Technologies:https://www.luminartech.com/

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。