リコーがエネルギーハーベスト(環境発電)製品の第一弾として実用化した、室内光で発電する「完全固体型色素増感太陽電池」が、大成とデザインオフィス ラインが6月10日に発売したバッテリー搭載型デスク「LOOPLINE T1(ループライン ティーワン)」の室内用ソーラーパネルとして採用された。
リコーが開発した完全固体型色素増感太陽電池は、複合機の開発で培った有機感光体の技術を応用することで、電解質を固体材料のみで構成することに成功。
電解質に液体を用いる電池が抱える液漏れや腐食といった安全性や耐久性に対する課題を解決すると共に、室内光源波長に適した有機材料の設計および、デバイス構造の最適化によって発電性能を大幅に向上したと云う。
今回、大成とデザインオフィス ラインが発売する「LOOPLINE T1」は、サステナブルをコンセプトとした内装家具「LOOPLINE」の第一弾製品となるバッテリー搭載型デスク。天板に搭載される太陽電池を用いて、LED照明や蛍光灯などの室内光で発電し、デスク内蔵の取り外し可能なバッテリーへの充電ができる。
リコーは、完全固体型色素増感太陽電池のさらなる性能向上を図り、各種センシングデバイスや発光デバイス、スイッチなどの自立型電源として、IoT社会における電力供給に貢献することを目指すとしている。
■(大成株式会社)「LOOPLINE T1」提供開始(PDF):https://www.taisei-bm.co.jp/ir/pdf/release20190610.pdf
■(リコー)完全固体型色素増感太陽電池:https://jp.ricoh.com/technology/tech/066_dssc
■(リコー)完全固体型色素増感太陽電池開発に成功:https://jp.ricoh.com/release/2014/0611_1
■(リコー)完全固体型色素増感太陽電池開発者 座談会:https://jp.ricoh.com/technology/rd/f_runner/fr15/