豊田通商は11月16日、グループのDXを加速させるため、デジタル技術を活用した変革アイデアを、プロトタイピング(※1)を通じて、アジャイル(※2)に検証し、業務変革や事業創出を後押しする場として「Digital X Lab(デジタルクロスラボ)」を、9月に東京都千代田のInspired.Lab(インスパイアード・ラボ)内に開設したと発表した。
デジタル技術を活用して経営や事業の在り方を変革することが求められる中、豊田通商は、昨年4月に、CDTO(Chief Digital & Technology Officer)および全社横断のDX専門組織「デジタル変革推進部」を新設し、①業務の効率化・自動化を通じた”リーンな経営”への貢献(DX1.0)、②既存ビジネスへの付加価値・新価値の創出(DX1.5)、③新たな領域へのチャレンジ(DX2.0)の3分野でDXに取り組んでいる。
取り組みでは、顧客への提供価値の改革を目指し、グループ内で、400件以上(※3)に上るDXプロジェクトを推進。一方で、業務変革や事業創出にあたり、「仮説づくりが机上の検討に留まり停滞してしまう」、「ステークホルダーとの共感醸成が進まない」などの課題も見受けられたと云う。
そこで今回、これら課題を解決するため、新たに「Digital X Lab」を開設した。ラボでは、DBPR(※4)、データ分析、UI・UX(※5)デザインなど、各分野の専門エンジニアおよびビジネスプロデューサーのサポートを受けながら、数週間から1ヶ月程度で、プロトタイピングによりアイデアを目に見えるカタチにして、ステークホルダーと共にアジャイルに仮説検証を行い、DXの加速を図る。
豊田通商は、「Digital X Lab」を通じて、DXをさらに加速させながら、業務変革や顧客への新たな提供価値の創出に取り組んでいくとしている。
「Digital X Lab」の概要
– 所在地:東京都千代田区大手町
Inspired.Lab(三菱地所とSAPジャパンが共同運営するオープンイノベーション施設)内
– 開設時期:2021年9月
– 概要
専門人材による技術サポートおよびプロトタイピングを通じてDXのアイデアをアジャイルに検証し、業務変革や事業創出を後押しする場。
※1:試作品(プロトタイプ)の制作を通して検証や改善を行うこと。
※2:制作、検証、改善という開発サイクルを素早く迅速に繰り返す手法。
※3:2021年6月時点。
※4:デジタル技術を活用したビジネスプロセス・リエンジニアリング(Business Process Re-engineering)」:既存のプロセスを抜本的に見直し、職務、業務フロー、管理機構、情報システムをデザインし直すこと。
※5:ユーザーインターフェース:ユーザーとプロダクトやサービスをつなぐ接点(ユーザーが触れる全ての情報)。ユーザーエクスペリエンス:ユーザーがプロダクトやサービスを通して得られる体験。