豊田自動織機は9月5日、欧州子会社を通じて、クロアチア・ザグレブに活動拠点を置く米国のGideon Brothers (以下、Gideon社)と戦略的投資契約を締結し、同社に出資したことを発表した。
Gideon社は、物流現場で活用される自律走行車両やロボット向けに、ナビゲーション機能に関する先進技術を開発・提供するスタートアップ企業。カメラセンサーによる自己位置推定などのナビゲーション技術やAIを組み合わせた物体検知・自動荷役に強みを持っている。
近年、eコマース市場の伸長による荷量の急増、荷物の小口化、労働者不足等を背景に、空港や港湾、倉庫、工場など、世界中のあらゆる物流現場に於いて、自動物流車両の需要が急速に拡大。
この分野で競争力ある製品の開発が急務となるなか、豊田自動織機は、自律走行や自動荷役のコア技術となるカメラセンサーやAIに強みを持つGideon社との連携を決定。Gideon社の最新ソフトウェア構造や人工知能アルゴリズムを活用し、自動運転フォークリフトや無人搬送車など、同社グループ(*1)の自動物流車両のさらなる性能強化を目指すとしている。
※1:物流ソリューション事業関連会社、豊田自動織機(ブランド名:トヨタL&F)、Raymond、Toyota Material Handling Europe, Toyota Material Handling、Bastian、Vanderlande、T-Hive。
<Gideon社の概要>
– 社名:Gideon Brothers (USA) Inc.
(事業主体はGideon Brothers d.o.o(クロアチア)、Gideon社の100%子会社)
– 設立:2017年(米国・デラウェア州に登記)
– 活動拠点:クロアチア・ザグレブ市を本拠地とする
– 従業員:約80名
豊田自動織機は、世界のパートナーとのオープンイノベーションを推進し、その先進技術をグループ各社が保有する豊富な商品群に導入することにより、世界中の顧客の多様な現場に適した新たな物流自動化ソリューションを提供していくとしている。