豊田合成は7月26日、人工衛星用のエンジンを開発するLetara (レタラ/本社:札幌市)に、今年6月、自社のベンチャー投資企画室を通じて出資したことを発表した。
レタラ社は、人工衛星が打ち上げ後に、より望ましい軌道へ移動できるエンジンを開発する北海道大学発のスタートアップ。プラスチックと酸化剤を用いた燃料の技術により、宇宙では困難な安全性と推進力を両立する(※)ことで、宇宙空間で課題となっている人工衛星同士の衝突や宇宙ゴミの回避、さらには、月などにステーションが建設される未来に於ける安全かつ自由な移動の実現を目指していると云う。
レタラ社が開発する人工衛星向けの推進エンジンと燃料。
自動車産業が業界の垣根を越えて大きく変化しつつあるなか、持続的な事業成長の実現を目指し、既存事業に囚われない新規領域への開拓を進めている豊田合成は、レタラ社が展開する宇宙関連ビジネスは、今後成長が見込めるとの考えに加え、将来的に自社の技術が活かせる分野を探索する目的も兼ねて、同分野での知見を高めるために今回の出資を行ったと云う。
※環境の厳しい宇宙空間では使用できる燃料の種類が限られている。
<レタラ社の概要>
– 社名:Letara株式会社
– 所在地:北海道札幌市北区北21条西12丁目2 北大ビジネススプリング307号室
– 代表者:共同代表取締役 平井翔大、Landon KAMPS
– 設立:2020年6月