東海理化は12月11日、事業領域の拡大を狙った〝未来創造投資〟(※)の一環として、リチウムイオンバッテリ(LiB)の性能を向上させる革新的技術を保有する名古屋大学発ベンチャーの「NU-Rei (ヌ・レイ)」に出資すると発表した。
NU-Reiと名古屋大学の低温プラズマ科学研究センターが共同開発したLiBは、従来のグラファイト負極材の代わりに、プラズマで生成したナノグラフェンを使用することで、容量を2倍以上(従来比)に向上。〝高性能・小型軽量・低コスト〟なLiBとして、その実現が期待されていると云う。
東海理化は、今回の出資により、NU-Reiとの強固な協力関係を構築し、ロケット向けなどのLiBの量産化技術の確立に加えて、自社で開発を進めている蓄電池システムにNU-Rei技術を用いたLiBを搭載することで、蓄電池事業の拡大を目指す。
※未来創造投資:東海理化の中期経営計画目標の実現と将来の成長に向けた挑戦を加速させるための資金投資(200億円)。
<NU-Reiの概要>
– 会社名:NU-Rei株式会社
– 本社所在地:愛知県名古屋市千種区不老町 国立大学法人東海国立大学機構 TOIC名古屋サイト402 産学連携オープンラボ
– 代表者:代表取締役 中井 義浩
– 設立年月日:2013年3月22日
– 主な事業内容:
・光応用技術を用い微量物質検出装置等の設計/製作/検査/販売。
・光技術プラズマ技術、真空技術および情報技術等を用いた分析装置、半導体製造装置等の設計/製作/検査/販売 等。
東海理化は、高性能なLiBの開発支援と蓄電池システムの提供を通じて、持続可能な社会への貢献を目指すとしている。